自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件の発覚後、初めての国政選挙となった衆院3補欠選挙は、内閣支持率が低迷する岸田文雄首相の中間評価の機会と位置付けられる。首相は事件の真相究明や再発防止で後手に回り、自民は2選挙区の不戦敗で早くも負け越しが確定して瀬戸際に追い込まれた。菅義偉前首相が補選・再選挙の「全敗」で求心力を失って半年後に退陣したこともあり、首相の進退が問われる選挙戦となる。(我那覇圭、井上峻輔) 記者団の取材に応じる岸田首相=16日、首相官邸で ◆東京15区と長崎3区では「不戦敗」 自民の梶山弘志幹事長代行は16日の記者会見で、東京15区と長崎3区の擁立断念に関して「政権与党として一つ…