科学哲学とは
科学の本質的限界や欠陥、構造や境界についての基礎づけをする学問。
http://kamakura.ryoma.co.jp/~aoki/paradigm/PhilosophyOfScience.htm
具体的には科学の目的・科学の方法・科学的説明・科学理論の変遷といったトピックを扱う。 http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/~suchii/SUhome.html
11/18(土)The Kyoto museumはどれだ、さまざまな賦活物質 三条東洞院の角(カマルの前です)を歩いていたら、ある婦人に英語で道を訊かれた。我が家は道を訊かれやすい。いつもぼーっとしているから。 御婦人「Kyoto museumはどこや(英語)」 いやまてmuseumは無数にある。マンガミュージアムか?国立か?市立か?それとも万華鏡か?それは何の略称なのだ??? 妻氏とあわわわわわてながらGoogle Mapで検索する。察するに、至近のmuseumらしいmuseumは京都文化博物館である。 妻氏「cultural museumであっとるか?(英語)」 私は英単語が出てこないので…
ガレス・レン&ロードリ・レン『サイエンス・ファクト 科学的根拠が信頼できない訳』(塚本浩司監訳・多田桃子訳、ニュートン新書、2023年)という本を読みました。イギリスの生理学者である父と、科学社会学的な分野の研究者である息子による共著。 サイエンス・ファクト 科学的根拠が信頼できない訳 (ニュートン新書) 作者:ガレス レン,ロードリ レン ニュートンプレス Amazon 科学とは何か、科学はどのようにして成り立っているのか、科学者は何をしているのか、科学哲学者や科学社会学者は何を論じているのか(たとえばポパーやクーンといった有名な学者はどんなことを言っているのか)…… そうしたことについて、…
読んだ本 引用元: 版元ドットコム つづきを読みすすめた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ フーコー「占いは知の体系と張り合うものではなく、知の体系に組み込まれたものである」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 本書はいろいろな読み方ができる。 科学哲学の入門書として、ベイトソンの入門書として、科学史の入門書として等。 個人的には精神疾患と結びつけて読んでいる。 ・・・ 本書によれば、西洋世界においてはプラトンの時期にアニミズムの排除が始まった…
読んだ本 引用元:版元ドットコム つづきをよみすすめた。 nainaiteiyan.hatenablog.com nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ なし ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 二周目は以前と違った視点で考えるようになった。 太古の人間は神が全てで世界の中心は神だった。 それがデカルト以後、「機械的」な自然(物理学的な法則に基づいて宇宙はただ機械のように自動的に運動しているという見方)が中心であるという見方にシフトする。 個人的には、…
生命・化学系大学院生である自分がなぜ統計哲学を学びたいと思ったのか。 ※自分は決して統計や数学の専門家ではありません。間違っていたらコメントなどお寄せください。 論理学と統計的推論は自然科学のあらゆる分野の基礎となっている。自然科学に必要な(人によっては意識する必要はないかもしれないが)演繹論理は数理論理学やウィトゲンシュタインによる論理哲学論考から学ぶことができる。対して、統計学は観測された事象の背後にあるモデルを推定し、自然の法則を見つけ出す。 高校までの理論的な物理や化学の数式では、論理的推論のみをもとに、さも値が一つに決まるかのように錯覚してしまう。だがしかし経験的事実として、現実に観…
読んだ本 科学哲学への招待 / 野家啓一 科学哲学への招待 (ちくま学芸文庫) | 野家啓一 | 哲学・思想 | Kindleストア | Amazon 概要 古代ギリシャのアリストテレスの自然観からコペルニクス、ケプラー、ガリレオ、ニュートン、デカルトの科学革命の時代を経て科学は発展してきた。 その後、科学の方法論とともに科学哲学という学問領域が発展してきた。 代表的なものとしては、 ポパーの反証主義 ... 推論と反駁の繰り返しを経て科学は発展していく クーンのパラダイム論 ... 推論と反駁を繰り返しても真理に近づいているという保証はない ローティのプラグマティズム ... 真理に辿り着け…
少し前にカール・ポパーの『科学的発見の論理』を読んでいて、その中で、ポパーが確率論に基づく帰納法について長々と批判をしている部分など、いまいち文脈が理解できていない部分があったのですが、野家啓一の『科学哲学への招待』の第9章「論理実証主義と統一科学」、第10章「批判的合理主義と反証可能性」のあたりを読んだおかげで、ポパーは、論理実証主義の完成形である「仮説演繹法」の中の帰納法の部分に対して 仮説を発見・提起する部分では、観察から帰納法的な手順を踏んで導かれる仮説って小粒なものばかりにならない?むしろ自在にジャンプした発想に基づく仮説の方が面白いのでは? 仮説を正当化・立証する部分では、「検証可…
大塚淳の『統計学を哲学する』が、統計学の代表的なアプローチである記述統計、推測統計、統計的因果推論について、科学哲学の文脈でわかりやすく整理していたので、以下要約しました。 観察されたデータを要約する記述統計 記述統計は、標本平均や標本分散、標準偏差を比較したり、ヒストグラムやプロットによって視覚化したりすることにより、データを我々が理解できるような形で記述し、要約するための技術である 科学的な言明は現実の経験や観測に基づかなければならないという実証主義(positivism)において、記述統計が活用される 実証主義は、「神」とか「霊魂」とかいった非経験的な原理を科学から排除しただけでなく、科…
ハリーコリンズ/ロバート・エヴァンズ『民主主義が科学を必要とする理由』法政大学出版局(2022年)を読む。 専門家の政治的な位置付けに関する考察がなされている。 名古屋大学出版会『専門知を再考する』のつづきとも言える本となっている。 端的にいえば、理論家と実践家の配分をどのようにすべきか、という議論である。 化学薬品に関して詳しい専門家とはいえ、現場でそのように使われているのかまでは知らない。 当たり前ではあるが、どのように適切に使用すべきか、という問題においては理論家は完璧な答えを用意することはできない。 哲学の分野に関しては、例えば政治哲学は「国家はどうあるべきか」という結論について、仮に…
吉田敬『社会科学の哲学入門』勁草書房(2021年)を読む。 まず、ひとつ訂正したい。 nainaiteiyan.hatenablog.com ポパーの反証可能性について、加えたい。 本書によれば、フロイトの精神分析は反証ができないので非科学的であるとされる。 反証可能性という概念は、科学における考え方であり、非科学的な理論には適応できない。 この記事では相手の言説を正しいと仮定して、そのうえで検討すべきと書いた。 その点は正しい。しかしながら、反証可能性はあくまで科学をふるいにかける手法であることを強調したい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 本書の…
講義日程とブログへの記事を補足する講義用のメモです。記事へのリンクが交錯してしまっていますが、それを整理するためのメモでもあります。 「不思議現象」というのは石川幹人先生から引き継いだお題ですが、超常現象とか、超心理現象とかいう意味合いです。まず最初に、わかりやすい「超能力」の例として「スプーン曲げ」をとりあげます。 ブログ内記事では「スプーン曲げ騒動」を見てください。 「スプーン曲げ」は「念力」なのかトリックなのか?というセンセーショナルな議論がありました。念力など科学的にありえないかというと、そうは言えません。科学は論理的・実証的な手続きですから、念力でスプーンが曲がったとしても、そういう…
東浩紀雑談3 チャンネル登録よろしく的な雑談 - YouTube ゲンロンカフェのライブ配信を見ながら、ニューアカデミズム・ポストモダニズム・ヨーロッパ近代哲学・人文知の存在意義に対して、疑問を投げかける東浩紀さんに、無能な自分が反論してみます。 中学高校時代にニューアカにどっぷりハマった三流大学卒の自分と、東大の大学院で科学哲学や表象文化論を専攻した東浩紀さんでは、当然色々、違っていて。 1980年代初頭にニューアカブームがあって、1990年代に、その反動でニューアカ批判・ポストモダニズム批判が巻き起こって、90年代に院生だった東さんは、大学内のカリキュラムで、ポストモダニズムを批判する論文…
2024年4月4日に、独立研究者の高木史郎さんとともに、オンライン勉強会「AI科学を哲学する?」を開催しました。以下はその簡単な記録です。 開催の経緯 発端は、昨年末に高木さんがArxivに投稿されたプレプリント論文でした。機械学習の研究者として、自律的に研究を行うエージェントの構築を目指す高木さんは、本論文でそもそも「研究とは?」という根本を問うていきます。研究はどのようなプロセスから成り立っているのか。それぞれのプロセスについて、科学哲学などではどのような概念化がなされてきたのか、科学の自動化に使えそうな技術は何か。完全自律化という究極目標に向けて視野を目一杯広げ、論点を俯瞰した力作です。…
「邂逅」 ~週刊医学界新聞と日野原重明さん~ (1)「よど号」ハイジャック事件~1970年3月31日 ハイジャック事件が起こった。一九七〇(昭和四五)年三月三一日(火曜日)、午前七時三三分、羽田発板付空港(現・福岡空港)行き日本航空三五一便が富士川上空を飛行中に、日本刀・拳銃や爆弾などの武器とみられるものを持った犯人グループにハイジャックされた。「よど号ハイジャック事件」と後に呼ばれる日本初のハイジャックである。 犯人たちは、男性客を窓際席に移動させ拘束。一部のものは操縦室に侵入し、相原航空機関士を拘束。石田機長と江崎副操縦士に平壌に向かうよう指示した。この要求に対して、「この飛行機は国内線で…
www.youtube.com カール・ポパー 反証可能性と開かれた社会 こちらでは20世紀の著名な哲学者カール・ポパーについて解説している。ポパーの科学哲学は「反証可能性」を基準とし、科学と疑似科学の境界線を明確にした。また社会哲学においては、「開かれた社会」と「閉ざされた社会」の対比を通じ、全体主義を批判した。ポパーは思想・良心・学問・表現の自由の重要性を説き、多くの人々に影響を与えた偉大な思想家であった。 the renowned 20th-century philosopher Karl Popper is discussed. Popper's philosophy of scien…
www.youtube.com この動画は、レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯にわたって書かれた手記について紹介しています。内容は大きく3つのテーマに分けられます。 1. 経験は嘘をつかないレオナルドは正式な教育を受けられなかったため、日常の観察と経験から知恵を学びました。彼は経験こそが真実であり、それを役立てられるかは解釈次第だと説いています。また、完璧を追求する一方で、他者の意見にも耳を傾けることの大切さを語っています。 2. 幸福と嫉妬幸福の陰には常に嫉妬が潜んでいるとし、妬みに惑わされず着実に努力を重ねることが成功につながると説きます。仲間と切磋琢磨することで学習意欲が高まり、他者の長所は…
はじめに アトランティスの伝説は、古代ギリシャ時代から人々を魅了し続けてきた未解決の謎の一つです。プラトンによって最初に言及されたこの伝説の島国は、高度な文明を持ち、ある日突然海に沈んでしまったとされています。科学者、考古学者、そして冒険家たちは何世紀にもわたってこの失われた島の実在を証明しようと試みてきましたが、その存在は今もなお謎に包まれています。この記事では、アトランティスの伝説と、それをめぐる探求について掘り下げてみます。 アトランティスとは? アトランティスは、プラトンの対話篇「ティマイオス」と「クリティアス」に登場する架空の島国です。プラトンによれば、アトランティスは紀元前9600…
『客観性の落とし穴』(村上康彦著 ちくまプリマー新書)に、 こういう言葉がありました。 --------------------------------------- 世界は統計(確率)によって支配されることになった。 --------------------------------------- 私が何度も書いてきている、健康診断の標準値もそうです。 偏屈な私は、そんなものに支配されたくないと思っているので、 よけいにこの言葉が気になります。 医療のことについても、以下の内容のことが書かれています。 --------------------------------------- 医療の世界は…
著者:石川 博[いしかわ・ひろし](1956-) ソーシャル・ビッグデータ、データベース、知能情報学、Web情報学。 Cover Design:小山 巧[こやま・たくみ] Shiki Design Office 件名:ビッグデータ--データ処理 件名:仮説 NDC:007.609 情報学.情報科学 >> データ処理.情報処理 >> データ管理 仮説のつくりかた - 共立出版 仮説のつくりかた: 多様なデータから新たな発想をつかめ作者:石川 博共立出版Amazon 【目次】 口絵写真(17枚) [/] はじめに(2021年8月 柿生にて 石川博) [iii-iv] 目次 [v-vii] 第1章 …
このブログの開設日は2020年4月14日。説明欄(管理人にしか表示さない?)には、そのような記載がある。最新の記事は、2020年7月4日に書かれたもののようだ。 2020年の4月といえば、僕が養成校の3年生になった頃だ。当時、まだ20歳だった。そんな僕も、今年の7月には25歳になる。ありきたりではあるが、時の流れは早いものだと実感する。2018年末あたりからTwitter(もう今となってはXになってしまったが)での活動を始めたので、当時から付き合いのある人とは丸5年以上を共にしたことになる。いつもありがとうございます。 2020年の4月は、新型コロナウイルス感染症の日本初の感染例が確認されて数…
【学習動機】 科学哲学に関心があって、科学哲学の入門書を何冊か買って積んでいたが、読む時間がとれたので、読んでみた。加えて、直接的には科学哲学の本ではないが、関連していそうな本を読んで面白かったので、それらについて、ここに記録しておく。 amazonのリンクを貼っているが、少し小銭稼ぎが必要な時期なので、アフィリエイトリンクを利用しています。 【学習内容】 科学哲学の入門書 ・サミール・オカーシャ『哲学がわかる 科学哲学 新版』 哲学がわかる 科学哲学 新版 https://amzn.to/3PMO3xu 科学哲学に入門したくて、本文が160ページ程で少なめなので、一冊目として読んでみた。科学…
" data-en-clipboard="true">以下の内容で読書会をやらせていただきます。 " data-en-clipboard="true">場所は、尼崎にある三和商店街のシェア型図書館「さんとしょ」です。 sites.google.com 持ってきた本をネタにおしゃべりするような感じです。 ご興味あればぜひご参加ください! 前回の読書会の様子です。 様々な本が紹介されました。 ・形式:紹介本形式(本のジャンルは自由) ビジネス書、ノンフィクション、人文科学(哲学等)、社会科学(経済等)、自然科学、小説なんでも結構です。 ・内容:持参して頂いたお好きな本を1冊以上紹介(10分程度)そ…
こんにちは。冨樫純です。 倫理学に興味があり、それに関連する本を読んでいます。 そこから、個人的におもしろいと感じたところを引用し、感想を書きたいと思います。 タイトル 現代の公共政策における功利主義的思考 現代でも、政治や公共政策における功利主義的発想はさまざまなところで垣間見ることができる。 たとえば、菅直人元首相は、「最小不幸社会」という言葉を政治信条にしている。 菅元首相によれば、何が幸福かについては人それぞれ考え方が異なるため、国家は介入すべきではなく、各個人に任せておくべきである。 しかし、不幸は幸福ほど多様ではなく、病気や貧困が人々を不幸にすることは明らかだ。 そこから、政治は幸…
空気を読むことの科学的根拠 〜自然科学における科学的根拠と、人文・社会科学 丸山眞男の世界的評価 科学的根拠とはどのようなものだろうか 科学的根拠その1 〜観察・実験・再現性、そして仮説と法則 自然科学的手法の人文・社会科学への適用と挫折 科学的根拠その2 〜反証可能性 丸山眞男の分析と実証性 学界における払い落とし 蓄積されたデータと理論化 まとめ 気になったら読んで欲しい本 丸山眞男『現代政治の思想と行動』 丸山眞男『超国家主義の論理と心理』 『わたしの知的生産の技術』 メンデル『雑種植物の研究』 ベルナール『実験医学序説』 ポパー『科学的発見の論理』 平岩正樹『がんで死ぬのはもったいない…
なぞなぞ:あればあるで困るし、なきゃないで困るもの、な~んだ? 私の場合、自分(自我)を捨てるということ、自我の磔殺(たくさつ)ということは、下の引用文のように主イエスの命令だから、その命令に従わないと救われないから…といった律法主義的なことではなく(0-100思考・白黒思考、脅迫・強迫的ストレス)、自我を捨てないことには現実の自分(自己)の苦しみが続くからです。つまり最もラクになる方法が自我を殺すこと、自我を滅することなのです。主イエスへの熱情的信仰が動機ではなく、自分自身が精神的にラクになりたいということが主たる動機なのです。私はこの本心を誤魔化すことはできません。その本心を隠して敬虔を装…