『礼記・月令』は月々の天文現象の記事を含むため、天文学史では定番の文献です。ところが、これの『太平御覧』への引用を見ると、天文現象の部分が全然違うのです。そこで、両者の違いについて簡単にメモを残すことにしました。 『礼記・月令』とは? 『礼記・月令』は一年を十二ヶ月と日数が不明の「中央土」に分割します: 孟春、仲春、李春, 孟夏、仲夏、李夏 中央土 孟秋、仲秋、李秋, 孟冬、仲冬、李冬 四季に分割して、各々の季節をさらに三分割し、さらに半端な日を中央中央土に。この中央土の挿入場所や日数はいくつか解釈があるようです。まあ、とにかく一年がだいたい十二の月に分割されている。 その上で月毎の季節の状況…