政倫審と予算案 不信は膨らむばかりだ(2024年3月2日『北海道新聞』-「社説」) 自民党派閥の裏金事件を受けた衆院政治倫理審査会(政倫審)は2日目の審査で、安倍派の元幹部4人が出席した。 最大の焦点は、裏金づくりはいつ誰が何の目的で始め、どのように継続し、何に使ったかだったが、新たな証言は出なかった。 2022年にいったん廃止を決めた派閥の資金還流を安倍晋三元首相の死去後に復活させた経緯についても、違法性の認識はなかったとの答弁が相次いだ。 座長や事務総長を務めた最高幹部が、いずれも組織的な裏金不正への関与を否定した。それでは一体だれが意思決定をしていたのか。疑念は募るばかりだ。 実態が解明…