本を読む ――3000冊の書評を背景に 中沢孝夫 著(福井県立大学名誉教授) 探す楽しみ、読む楽しみ、評す楽しみ――本の楽しみについて書き尽くす! 本書は、書評歴32年、約3000冊の書評を書いてきた著者が、これまでにどんな本を読み、どう楽しんできたかを綴る自伝的エッセイです。 著者の書評を書くときの基本姿勢は「自己の抑制」。大切なことは「自分が得をすることや、自分を輝かすことではなく、本を輝かすこと」と言い切ります。そこには本に対する深い敬意と愛情が表れています。それゆえ「自分を輝かすための書評」に対しては大いなる苦言を呈しています。 ほめるためか? 批判するためか? 結局何のために書評があ…