数学基礎論の立場の一つ。ブラウアーによって創始されたとされる。
通常の数学が、数学の対象を人間の思考とは無関係に存在するものとして扱うのに対し、直観主義では、人間の意識の過程を記述したものとして数学をとらえる。例えば、直観主義の立場では、数学の命題が真であるとは、数学者が(意識のなかで)その証明を構成できると言う意味である。また、数学の命題が偽であるとはその反証を与えることができるという意味である。一般的に、任意の命題に付いて証明があるか反証があるかどちらかであることは期待できないので、排中律(任意の命題Aに付いて、「AであるかAでないかどちらかである」と主張する論理の法則)は否定される。
なお、直観主義の「直観」とはカント哲学の用語で概念と対象を結びつける働きのことである。一般の数学者が言う「直観」、厳密な証明なしで定理を見てとる能力、を言うわけではない。
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