監査を仕事とする人。古代ローマ的にはケンソル(Censor)のこと。
名前の通り、Censusすなわち国勢調査を行う人のこと。紀元前443年に登場。
形式上は執政官よりは下だが、実際には執政官経験者が就任するのが常だった。年功を重んじる共和制ローマ的には、もっとも格上の職と言えなくもない。
ではなぜこの官職が重視されたかというと、この時代の国勢調査とは、すなわち人口と個々人の財政能力を調査するものであり、つまりはどの程度の軍役に耐えられるのかということを調べるもので、強引にたとえれば国税庁と防衛施設庁を兼ねたような仕事だった。
加えて、風紀上の取り締まりの権限も与えられており、大カトーらに代表される「うるさ型」のイメージはここに由来する。