放射線を照射することで、癌細胞を死滅させる治療法。
放射線は細胞のDNAを損傷し、分裂を止めたりアポトーシスに導いたりする作用を持つ。分裂を行っている細胞の方がこの影響を受けやすいため、分裂を終えた正常な細胞よりも増殖のために細胞分裂を繰り返す癌細胞に選択的に作用しやすい。
放射線療法を行っている時、照射した部分に起こる炎症反応。日焼けのような症状。多くは一時的なものである。
また全身的な症状としては、倦怠感・食欲不振等がある。
6ヵ月〜数年後に起こってくるもの。照射部分が委縮する、変色する等の症状が見られる。
原理に記述した通り放射線はDNAを損傷するので、正常な細胞にまで作用して新たに癌を発生させる可能性が少々上昇してしまう。
体の外から放射線を照射する方法。現在の放射線治療の大部分がこの方法で行われている。
癌が広い範囲に広がっている場合や、患部の周辺を予防的に治療する場合に有用。
容器に密封されたラジウム、セシウム、イリジウム、金などの放射性同位元素を放射線源として体内に入れて治療する方法。
多くの場合体内に入れた放射線源は治療が終わると取り除かれるが、粒状の放射線源(金など)は挿入したままにされる。
ヨードが甲状腺に取り込まれやすいことを利用し、放射性同位体のヨード131を体内に注入して甲状腺癌の治療をする。