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痩金体

(アート)
そうきんたい

宋徽宗が創出した独特な書体。痩金書ともいう。日本ではドラマ「大奥」の題字として有名である。
初唐三家である褚遂良の書体をベースに、絵画における審美感覚と線描技術を応用、初期の作品ではダイヤモンドの様に硬く高貴で清楚な印象がある。中後期のものでは竹の枝と蘭の葉のように硬さの中にしなやかさをもった清雅な文人気質の書風に変わるため印象が大きく異なるが、若干縦長だが非常に整然としており、また非常にきらびやかな雰囲気を持っていることは一貫している。
金の章宗が痩金体を修学した以後、その非常に独特な書風は元代の趙孟頫などによる懐古主義に疎遠され、近代になり痩金体と線描技術の関連性を于非闇が提唱するまで、誰一人として痩金体の特徴を顕著に示した書家はおらず、于非闇自身も痩金体の要素を具えてはいるが、筆画は草書のように変化に富んでおり、徽宗のように褚遂良系の整然とした雰囲気はないため、痩金体を楷書としてさらに発展させる事は難しいようだ。このことから、痩金体は褚遂良系書風の一つの完成型といえる。

代表作
「正書(真書/楷書)千字文」(上海博物館蔵)
「草書千字文」(遼寧省博物館蔵)
「蔡行勅」(同上)
「瑞鶴図併題」(同上)
「牡丹詩帖」(台北故宮博物院蔵)
「穠芳詩帖」(同上)
「閏中秋月帖」(北京故宮博物院蔵)
「蘒龍石図併題」(同上)
「神霄玉清万寿宮碑」(海口市博物館蔵)

など

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