2024年4月19日投稿 柄谷行人「世界史の構造」の読書ノート 2010年8月、神戸で国際免疫学会が開催され、僕は所属していた会社MBLの関係で参加した。閉会前日の夜、お別れパーティーがあったが、僕は出席せずに街を歩き、元町で書店に入った。たまたま平積みされていた本書を取り、少し読んだ。序文に、F.フクヤマの「歴史の終わり」について、「ある意味で彼は正しかった」と書いてあったのに引っかかった。S.ハンチントンが「文明の衝突」で書いているように、世界の分裂が始まっているときに、「歴史の終わり」がどう正しいのか、考えているうちに買ってしまった。出先で500ページの重い本を買うなど、馬鹿げていたがそ…