空の思想史 原始仏教から日本近代へ (講談社学術文庫) 作者:立川 武蔵 講談社 Amazon 今日は1章〜3章くらいまでをまとめることを目標としたい。 検討の対象 本書は空思想を検討するわけだが、検討対象をもうちょっと明確にしておく。空の思想というのは、「世界は空である」という主張なわけだ。空という考え方を明確に主張したのは般若経典である。中村元、三枝充悳 『バウッダ[佛教]』③ - 三浦あかりのとおり、般若経典はたくさんあるようだが、その思想のエッセンスを短く的確に伝えており、そして何より、古今東西のお坊さんが最も中心的に研究対象として来たのは、みんな大好き「般若心経」である。特に、般若心…