大学入試の合格発表の季節になると、いつも思い出す人が一人います。僕は現役で目標にしていた大学に合格できなかったので浪人したのですが、家が貧乏だったのでアルバイトをして自分で予備校代を稼ぎながらの浪人生活となりました。予備校の講義自体には期待してなくて、予備校に通うことで勉強時間を確保するという目的での利用でした。大手の有名予備校である必要はなく、学費の一番安い地方の予備校を選び、講義中はずっと自分の問題集で勉強し、休憩時間や昼食の時間もストイックに勉強し続けていました。同じクラスの人たちからは「変なやつ」って見られていたかもしれませんが、僕以上に浮いた存在の人がいたのです。 その人(男性)は東…