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現存在

(読書)
げんそんざい

 ドイツの哲学者 マルティン・ハイデガーが、その代表的著作である 「存在と時間」(1,927年刊行)の序論 第一章 第二節で用い始める 存在を思考する者としての自分の存在のこと。
ある物の存在とは何? という哲学の根本的な問いに答えようとする時、その問いが生まれる所以は、答えようと考えるよりも先にその物が人間の心をそこに導くのだとハイデガーは言う。 そして、その物の存在を考えようとする時に、人間は自分の存在を肯定するということを既に行っている。 この事を、ハイデガーは、現存在は他の物に較べて際立っていると表現する。
 簡単には、デカルト的自我と言ってもよいと思われる。
そして、同書の序論 第二章 第五節で、ハイデガーは「現存在はおのれ自身に、存在的には最も身近で、存在論的には最も遠い・・・」とか「暫定的に提示された現存在・・・」と語り始め、そこから現存在の空間あるいは世界との関わりを、更には時間との関わりも含めて考察して行く。
ドイツ語では、Dasein.

参考図書: 「存在と時間」 ハイデガー著 原佑、渡邊二郎訳 中央公論新社

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