このサムネを観ると、お年を召した好好爺という雰囲気も感じます。 しかし、当代片岡仁左衛門のすごさはその舞台で発揮されます。 ほんのり垂れた目じりがキリリと引き締まり、冷徹で無情な悪役もいなせなボンボンもおおらかな殿様も悲劇のヒーローも、この方にあっては自由自在。 また、姿勢が美しくて、『籠釣瓶』で見せた柱にもたれかかる栄之丞。ぷんぷんしながら着替えるところ、その甘えや憤りをチラッと見せながらすたすたと姿勢よく歩くところなどにも見惚れたことでした。 3月14日で80歳となりました。芸を追求するその姿勢と、厳しい指導と、時折見せるかわいらしさ(私などが言うのもおこがましいのですが)にいつもノックア…