(ポピュラー・カルチャー論講義補遺)「アメリカ」を考える(19)占領期の記憶点描 ワシントンハイツ(現代々木公園)に関しては、秋尾沙戸子『ワシントンハイツ:QHQが東京に刻んだ戦後』(新潮文庫、2011年)や大泉博子『ワシントンハイツ横丁物語』(NHK出版、1993年)などあるのでふれませんが、最近不思議なところで見かけたので、まずは引用。 73p「いまもなお米軍宿舎のままであるワシントン・ハイツの自刃現場におとずれて見たかった。おれは電車に乗って代々木に向かった。/トランクに腰をおろして、おれは鉄条網ごしに芝生の豊かに育った丘の高みを眺めた、将校家族の幼稚園の遊び場になっているらしい自刃現場…