楽しかったー! 極上のエンターテイメント!当時の浅草芸人たちの泣き笑い、七転八倒する様を、リズムとテンポと迫力の生バンド、台詞を歌にのせた音楽とともに描くことで、観客を往年の浅草にあっという間に引きずりこむことに成功している。 それはオープニング、あめくみちこ扮する新宿歌子の歌唱から始まった。 最初、音楽劇ということで、俳優の歌唱力とリズム感みたいなものに、つい耳と視線が行きがちだったのだが、観ていくうちに、つまり当時の浅草の芸人世界に没中にていくうちに、歌は台詞、登場人物の心を表現するものの一部であることがわかる。そして、あまりに上手く歌いあげられると、その声の良さや声量に耳を奪われ、人物の…