1974年生まれ。神戸市外国語大学外国語学部ロシア学科卒業後、2004年6月、これまで週刊朝日などに発表してきた、障害者の「性」をめぐる文章を『セックスボランティア』として一冊にまとめた。(同書のあとがき、著者プロフィール、週刊朝日および日本経済新聞7/25付より引用)
セックスボランティアISBN:4104690015
『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』 タイトルに惹かれて読んだ本です。 <初めてブログを訪問される方はこちらをご覧ください> はじめに・私の人生を導いてくれた天使のような息子 出生前診断でダウン症ではないと診断されて、 生まれた子が、ダウン症。 母親が医師を提訴した。 どういうことだろう? 誤診をすること自体、考えれないことですが、 (二枚ある検査レポートの一枚しか見ていなかったという医師の初歩的なミスだった) 私には、生まれた子がダウン症で、 医師を訴えるとは考えらませんでした。 ですが、本を読み、 訴えるに至った理由に納得。 ダウン症で、いくつかの合併症が重なり 苦しみの中、3…
出生前診断で障害の無い健康な子が生まれるはずが実際はダウン症の子が生まれてしまいました…という絶望感が凄い本です。 出生前診断はやりたい人はやればいいし、結果がわかって中絶するもしないも本人の自由だと私は思います。 人の考え方はそれぞれ違うのでさすがに口出しはできない分野です。 でもこの本の場合は思っていた内容と違っていました。 ダウン症の子供を持ちたくなかった母親が出生前診断をして、誤診の為に生まれたダウン症の子供が現在でも「生き続けている」と思っていました。 が、実際には生まれてすぐに不幸にも亡くなっています。 母親はダウン症だった場合は絶対とは言えないが中絶するであろう…と考えていたので…
河合香織さんの『老化は治療できるか』。今回の学びは以下に尽きる。 老化のビジュアル診断の開発までにはまだ時間がかかるが、今の我々にもできることがあると。「仮説では、血圧、糖尿、脂質といった生活習慣病の危険因子によって、ゲノムに傷が入り、細胞が老化していくと考えている。つまり、老化する前の上流の部分の異常を食い止めること。それぞれ良い薬があるので、そこで調整する事は今すぐにでもできるでしょう」との専門家の見解。新薬やワクチンの前に、日々の健康管理が重要だという養生訓にたどり着く。
齊藤彩『母という呪縛 娘という牢獄』、川上未映子『黄色い家』という全くジャンルの異なる2冊の本を短い期間に連続して読んだ。 異なる、と書いたが、共通点もある。 『母という~』はタイトル通り、母が娘を拘束して、そこから逃げ出せないような「監禁」状態で過ごした二十数年間が描かれ、『黄色い家』は、冒頭で主要登場人物が若い女性の「監禁」で捕まる話が出てくる。 それもあって、順番的にあとに読んだ『黄色い家』は、『母という~』に似たような展開の可能性も予感しながら読み進めた。 結果的には、似たところは全くない二冊だったが、それらを読む中で、ノンフィクション、エンタメ、(純)文学というジャンル毎に自分が何を…
新年早々ぶった斬り記事で申し訳ないですが、腑に落ちないのでちょっと書きます。このアンケートの集計の仕方や対象の正確な趣味嗜好と人数の比率が定かではないので信憑性が分からないですが、10代・20代が紅白で見たくない、興味がない出場歌手のランキングがありまして。まあ、別にそれはいいと思うんですね、好みは人それぞれなんで。 問題はランキングを見たコメント欄の「若者にも支持されてないKを出す意味」とか「若者に聞いてもK-POPに全く需要がないのは明らか~」ってコメントが多く溢れてることにあります。 まずはランキングを見てみましょう。1位 Ado 74票 「顔を出さないのに出る意味ある?」、「顔が分から…
[著者:河合香織/文藝春秋]老化は治療できるか (文春新書)作者:河合 香織文藝春秋Amazon 『老化現象を止める』とか『ヒトの限界まで長寿を目指す』とか。これらに対する研究者たちの、『意欲』を超えた『執着』や『執念』みたいなこだわりを感じさせられる内容でした。 『主にマウスの実験検証がヒトに応用出来るのか?』な疑問視は本書の中で再三あって、「ま、そりゃそうだよな」みたいな気持ちで捉えてました。まあ、現段階では現実的ではない突飛なものが多かったのでね。 本当は、「そんなに長生きして何をするんだ?」の“何をする”を重視して考える方が大事な気もするんですけど。老化を遅らせたり長寿を目指すのは、あ…
【応募締切2023年12月20日(水)まで】市川衛 岩永直子 河合香織 高山義浩「医療・健康情報を発信する”確かな技術”を身につける「伝え手」育成プログラム、第3期生 募集開始!! https://medicaljournalism.jp/program2024 教養としての健康情報 「それ」本当に信じていいですか? 作者:市川衛 講談社 Amazon 言葉はいのちを救えるか? 作者:岩永直子 晶文社 Amazon 分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議 作者:河合 香織 岩波書店 Amazon 地域医療と暮らしのゆくえ: 超高齢社会をともに生きる 作者:高山 義浩 医学書院 Amazon…
毎週日曜日は、この一週間(12/11~12/17)に週刊誌や新聞などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPなどをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者編者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 12/24 号 2 冊日日雑記 新装版 武田百合子 中公文庫 858ツユクサナツコの一生 益田ミリ 新潮社 1,980 ④ ◆女性自身「今週の本」: 12/26 号 4 冊ともぐい 河﨑秋子 新潮社 1,925 ④PINK BLUE ピンク&ブループロジェクト ユン…
毎週日曜日は、この一週間(12/4~12/10)に週刊誌や新聞などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPなどをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 12/17 号 2 冊トゥデイズ 長嶋有 講談社 1,760 ⑤自由の丘に、小屋をつくる 川内有緒 新潮社 2,420 ◆女性自身「今週の本」: 12/19 号 4 冊神と黒蟹県 絲山秋子 文藝春秋 1,980 ②マッカラーズ短編集 カーソン・マッカラーズ ちくま文庫 1…
土曜日。夜8時〜WOWOWシネマで映画『シャイロックの子供たち』(池井戸潤原作、阿部サダヲ主演)初放送。夜11:30「人生最高レストラン」[TVer]に武田真治(MC加藤浩次とバトル勃発!) 朝9:00-10:20 ★BS1『ザ・ベストテレビ2023 第6部 ATP賞「ブラッドが見つめた戦争」』 “放送:9時5分~ATP賞グランプリ 「ETV特集 ブラッドが見つめた戦争 あるウクライナ市民兵の8年」NHK制作。作品を丸ごと放送!制作者から作品のねらいや取材・撮影の舞台裏を聞く。優秀作品をダイジェストで紹介する。” 【司会】三宅民夫,【ゲスト】森達也,河合香織,ヴァージル・ホーキンス,【出演】西…
ハライチ岩井の結婚相手ってワイドナショーに出てたお笑い好きの10代女子だったのか。 金曜日。「あさイチ」プレミアムトークに水川あさみ。11:50「ぽかぽか」トークに橋下徹。「徹子の部屋」は下半期傑作選。夜9時「金ロー」はアニメ映画『ノートルダムの鐘』(吹替:石丸幹二)。夜10:54〜TBS「WatchLIST」は犬童一心監督。夜11時「A-Studio+」 (配信無)に上野樹里。夜11:45「今夜も生さだ」はいい湯だな別府。 朝9:00-10:40 ★BS1『ザ・ベストテレビ2023 第5部 民放連賞・テレビ報道番組「日本国男村」』 “放送:9時4分民放連賞・テレビ報道番組 「日本国男村」石川…
月曜日。午前11:50「ぽかぽか」トークに柴田理恵。午後1時「徹子の部屋」に佐々木健介&北斗晶。夜7:57「家族に乾杯」はIKKOが群馬下仁田へ。夜9時「しゃべくり007」[TVer]は長嶋一茂率いる超仲良し巨人OB軍団(定岡正二、宮本和知、元木大介)。深夜3:05「白黒アンジャッシュ」[TVer]は小島よしお後編。 朝9:00-10:10 ★BS1『ザ・ベストテレビ2023 第1部 民放連賞・テレビ教養番組「三つめの庄内」』 “<第1部>この1年、国内の主要なテレビ番組コンクールで最高賞を受賞したNHKと民放のドキュメンタリー番組を6回にわたって放送する。放送:9時4分~日本民間放送連盟賞・…
前向きな気持ちになったり、やる気がなくなったり。ループしながらも少しずつ前向きになっていると信じたい。 【食事】 朝:パン、目玉焼き、トマト、ソーセージ、コーヒー豆乳 昼:ラーメン、チョコアイス 晩:ごはん、きんぴらごぼう、サラダ、納豆 夜食:ビール、ワイン、サラミ、チーズ、イカときゅうりの冷菜 【運動】 ジョギング40分 スクワット30回 【読書】 朝日新聞政治部『鵺の政権』 河合香織『母は死ねない』 辻陽『日本の地方議会』 アイザックソン『イーロン・マスク』 藤原賢吾『人民の敵』
母は死ねない (単行本)作者:河合 香織筑摩書房Amazon 河合香織さんは「この人の書く本はきっと自分にプラスになる」と信頼を置いている作家だ。 その信頼は、感性や能力的な部分だけでなく、人格的な部分にも及ぶ。「この人は誠実な人で、選んだテーマに安易な答えを出したりしない。また、取材する前から決めていた持論に取材内容を寄せるようなことは絶対にしない。」と自分は信じており、その信頼はいつも裏切られない。 1974年生まれで同い年である、という親近感もあるのかもしれない。 そんな彼女が今回選んだテーマは「母親」。 「母」の姿に正解なんてあるのだろうか。このテーマは、そのように疑問を立てた時点で、…
「セックスボランテイア」と言う本が一時期話題になったことがあった。私は、この本を読みかけたが、不愉快になって、読むのを止めた。「セックスボランティア」の著者である河合香織が、根底で「障害者」を見下げているのが、文章の行間から滲み出ているのである。最近では、「障害者の性」を扱った本もかつてより増えてきた。NHKの「バリバラ」と言う福祉番組に象徴するように、「障害者が自己発信していく」という「当事者主体の障害者運動」が主流になってきたからではないだろうか。「バリバラ」などは、「障害者も健常者の同じ人間である」ことを過度に強調して、かえって「障害者を見せ物」にしているというトンデモナイ「新な差別」を…