一条真也です。これから、わたしの好きな女優の本を4冊連続で紹介したいと思います。最初は、『映画女優 若尾文子』四方田犬彦・斉藤綾子著(みすず書房)からです。若尾文子という日本映画史に輝く名女優を哲学的に考察した本です。2003年に初版が、2016年に新装版が刊行されています。共著者の1人である四方田氏は1953年、西宮生まれ。東京大学文学部で宗教史を、同大学院で比較文化を専攻。中央大(ソウル)、コロンビア大(ニューヨーク)、ボローニャ大などで客員教授・客員研究員。明治学院大学文学部芸術学科で教授として映画史を教えた後、現在は文筆に専念。『映画史への招待』『日本の女優』(ともに岩波書店)など著書…