1990年、製作。 配給:松竹 原作:島尾敏雄 脚本・監督:小栗康平 ○ リスト::日本の映画::題名::さ行
島尾敏雄の小説。
死の棘 (新潮文庫)
以前紹介した名作「死の棘」が今 ↓GYAO!で無料視聴できます。3月19日(日)まで↓ 死の棘 GYAO!タイトル情報より引用させていただきます。 別離の危機に瀕した夫婦の絆と家族の再生を描いた人間ドラマ。島尾敏雄原作の同名小説の映画化で、脚本・監督は「伽耶子のために」の小栗康平、撮影は「帝都大戦」の安藤庄平がそれぞれ担当。結婚10年目の夫婦ミホとトシオ。1944年、トシオが特攻隊として島に駐屯したときに、島の娘ミホと出会い、二人は恋に落ちた。二人は死を覚悟するがそのまま敗戦を迎え、そして現在、二人の子どもの両親となっていた。が、ある日、トシオの浮気が発覚。それをきっかけにミホは精神の激しい発…
『死の棘』やっと読み終わった。会社の始業前と昼休みに毎日ちょっとずつ読んでたんだけどそのたびに気が滅入った。夫の浮気が原因で発狂した妻と、その妻と抱き合いながらぬかるみの中を滑り落ちていくようにして自身も狂っていく夫の話。 (今週のお題「最近おもしろかった本」) 死の棘35刷改版 (新潮文庫) [ 島尾敏雄 ]価格: 924 円楽天で詳細を見る ながしには食器が投げ出され、遂にその日が来たのだと思うと、からだもこころも宙吊りにされたようで、玄関につづく二畳のまから六畳を通って仕事部屋に突っ立った私の目に写ったのは、なまなましい事件の現場とかわらない。机と畳と壁に血のりのようにあびせかけられたイ…
名作「死の棘」が今 ↓GYAO!で無料視聴できます。6月4日(土)まで↓ 死の棘 GYAO!タイトル情報より引用させていただきます。 別離の危機に瀕した夫婦の絆と家族の再生を描いた人間ドラマ。島尾敏雄原作の同名小説の映画化で、脚本・監督は「伽耶子のために」の小栗康平、撮影は「帝都大戦」の安藤庄平がそれぞれ担当。結婚10年目の夫婦ミホとトシオ。1944年、トシオが特攻隊として島に駐屯したときに、島の娘ミホと出会い、二人は恋に落ちた。二人は死を覚悟するがそのまま敗戦を迎え、そして現在、二人の子どもの両親となっていた。が、ある日、トシオの浮気が発覚。それをきっかけにミホは精神の激しい発作に見舞われる…
〈おわり〉は〈はじまり〉を知るが、〈はじまり〉は〈おわり〉を知らない。〈はじまり〉は〈おわり〉の出現によってつねに凌駕されるが、〈おわり〉にとって〈はじまり〉はなお不可欠の淵源である。〈はじまり〉の悪遺伝をかこつ者も、〈おわり〉の蛇尾に歯がみする者も、ひとしく前者から後者へと向かう流れの中にあるのだ。そして、それこそが生の方向だと思い知った者は、滔々たる流れに抗して、過去を想起し、未来に問いかけ、あわよくば流れを変えようとする企てをやめない。あるいは、生の時々において、逆らわんとしつつもなお流されつづける己れを見出すのだ。 小説中の〈はじまり〉と〈おわり〉は、むろんたくらまれ仕立てられたもので…
ぼくは、島尾敏雄という作家の、「死の棘」という小説を読みました。 しんちょう文庫で600ページ以上あるぶ厚さなので、最後まで読めるかどうか不安でしたが、読み始めると面白くて一気に読んでしまいました。 主人公は、トシオという作家で、奥さんと子ども2人の四人家族で、東京の小岩という所に住んでいます。子どもは、上の伸一が5、6歳、妹のマヤがその一つか二つ下で、小学校に行く前の年です。 ものがたりは、トシオの浮気が奥さんにバレて、奥さんがトシオを問いつめるところから始まります。そして、小説の最後まで、奥さんはトシオに怒ったままです。その怒り方と問いつめがあまりにしつこいので、トシオも頭がへんになりそう…
朝7時半頃、一度目が覚めたけれど、もう少し寝たいと布団にもぐりこむ。次に目覚めたら9時を過ぎていた。久しぶりにゆっくりと目覚める。ご飯を食べつつ、洗濯機を回す。通常の洗い物と、そのあと、もう1回まわす。冬物トレーナーたち。そろそろお役御免になりそうなので。 洗濯ものをベランダに干し、それから小説とエッセイをリュックにいれて新宿御苑へ。今日も盛大に混んでいた。横目にパスポートで入園。日向の、端の方のあまり人の多くない場所に陣取る。敷物を敷いて、ゴロゴロと横になり、島尾敏雄さんの「死の棘」を読み始める。思ったよりも長編。焦ることなくのんびり読もうと思う。途中、昼寝をしたり、lineがきたり、電話が…
朝7時15分起床、も、少しもたつき、5分ほど布団でぐずぐず。それから起きだして、朝食。晴れ予報だったので、布団を干す。 油断していたら、乗るべき電車が目の前で出発。仕事集合時間、ギリギリ。かろうじて間に合う。午前中、とある仕事。モラルは大切だけれども、気遣いが過ぎるのはよくない。良い意味で、全部、対等。同じように向き合うことが良いのだと思う。人間優劣無し。生まれや育ちは違うが、そこを何言っても、目の前にあることと向き合わねばならぬのは、皆一緒。 仕事終わって、外を歩くと、やたらと半そでの人を見る。さすがにそれはどうなのかと思ったけれど、歩いていると、確かに少し汗ばむ。時間があったので、新宿御苑…
朝起きたら、猛烈な雨、と、風。傘を差しても意味がないほど。春の嵐。 職場で打ち合わせや、仕事いろいろ。抱えている問題ごとはいろいろある。一山越えたら、また次の山がある。打ち合わせを終えて、ふと、窓の外を見ると、雨が止んでいる。天気予報の通り。窓を開ける。 午後になると、心地よい風が入ってきて、気温も上がる。夕方、仕事の用で、渋谷へ。歩いていくと汗ばむくらいの陽気。このままこの心地が続くのなら、そろそろヒートテックとはおさらばできるかもしれない。 仕事を終えて、渋谷の富士そばで夕食。間違えて温かい蕎麦を頼んでしまう。こういう日に限って。そのあと、まだまだ陽ざしが気持ちよかったので、少しパルコの屋…
ストーリーの大まかな全体像について考えたことのまとめ。 「エルデンリング」のストーリーの前提 「律」が壊れているので、時系列や因果律が乱れている。 現在と過去と未来が同時に事象化しており、一人の人物(の可能性)が必ずひとつの実体に集約されているとは限らない。一人の人物の別の可能性が別人物として、同じ世界で具現化している(多くの場合、本人たちは血縁であると語る) さらにレイヤーを上げて見れば「事象を擬人化、物語化して語っている」 例えば「エルデの獣」=律であり、律に反する動きがマリカ、その律を強固にする動きがラダゴンである。律はその揺らぎを繰り返すことで、揺れ動きも含めた完全な世界=エルデンリン…
3月の大相撲大阪場所で青森県五所河原出身の新入幕の尊富士(24歳)が優勝した。 新入幕力士の初日からの11連勝は大横綱・大鵬と並ぶ大記録だ。ケガを押して強行出場し、そのまま優勝した。新入幕力士の優勝は110年ぶりとされている。初場所から10場所目での優勝は史上最速というおまけでついる、記録づくめの優勝だ。 100年前とは1914年。その力士は両國勇次郎( 1892年 3月18日 - 1960年 8月10日) である。両國については、この「名言との対話」で過去に取り上げている。 秋田県大仙市出身。1909年初土俵。新入幕の1914年5月場所で9勝1休でいきなり優勝を果たす。1915年に東関脇に昇…
朝7時20分起床。朝食を食べて、燃えるゴミを捨てる。車で出社。驚くほどの渋滞。新宿を越えて、ようやく道が流れてくる。 朝一で、いくつか急ぎの仕事を片付けて、別の仕事で、また車で移動。車中で、電話で2件、いろいろ。諸々一進一退。 急ぎでやることが急に入ると、それを片付けるのに手いっぱいになり、それ以前にやらねばならずにいることをさらに後回しにしてしまう。 夕方、一つ予定していた仕事に行かなくなり、事務作業を諸々する。終わって、夕食。家系ラーメンの店に入ってラーメンを食べていると、海外からの観光客と思われる方が入ってくる。ジャパニーズラーメン。これも異文化の体験なのだろうか。 nisaiという衣服…
朝、7時45分起床。朝食を食べて、風呂に入り、出かける。中野坂上の交差点を曲がり青梅街道へ。それから五日市街道に。以前、20代で芝居を夢中でやっていた時、なぜか、五日市街道を頻繁に車で行き来していた。吉祥によく行っていた。 今回も久しぶりに吉祥寺へ。吉祥寺シアターで「船を待つ」という舞台を観劇。当日券を購入。仕事が不規則なので、前売りを買うことはほぼ無い。ただ、考えてみると、以前から、チケットを事前に買っておくということはあまりなかった。大人計画やナイロンの舞台も、いつも、本多に当日券を買いに並んでいた。計画的に動くことは若いころから苦手だった。 当日券はシアターの2階部分からの観劇。でも、個…
いろいろな所で見かけるレンガを拾っては持ち帰る。バーベキュー台を作るのだ。魔王にも見かけたら拾って、と頼むと滝の集落にたくさん棄ててあると教えて貰った。 まだこれだけ。
ビクトル・エリセの最新作の「瞳をとじて」を観て思うところがあったので、昨日の夜、彼の処女作である「ミツバチのささやき」を久しぶりに観てきた。 素晴らしく心に染み込む映画ではあるのだけれど、この映画の魅力は、無垢の少女のアナの眼差しに引き込まれて、その眼差しと自分の心が重なって現実と虚構の境界が揺らいでいくところにある。 「ミツバチのささやき」の中の少女の汚れなき眼差しは、映画の作り手にとっても、映画表現を通じて残し続けたい、世界と向き合う際の心の誠実さだろう。 それに対して、最新作の「瞳をとじて」には、無垢な少年や少女は実際の人物として出てこなくて、映画という虚構世界の中で使われる一枚の写真の…
昨日、久しぶりに新宿歌舞伎町まで足を伸ばし、ビクトル・エリセの31年ぶりの新作、「瞳をとじて」を観てきた。 同じように20代の頃に観ていたヴィムヴェンダースの新作の「perfect days」よりは、映画の時間の中に潜入することができた。 「perfect days」は、心の疲れた時のBGMのようなもので、私自身、アナログ好きだし、トイレ掃除を一生懸命やる姿は見ていて気持ちがよかったが、映画として真剣に論じる気にはなれなかった。そもそも、映画館で観なくても、すぐにネット配信で流されるだろうが、家のテレビでご飯を食べながら、テレビドラマでも見るような感覚で見られる映画だ。だから、この映画のタイト…
・亀田俊和氏の勤務先への抗議などは、絶対にやめて下さい。宜しくお願い致します。 ・初めて当エントリーを読まれる方は、亀田俊和 - Wikipediaの他、以下の「呉座勇一事件(呉座騒動)」に関する記事などの、ご一読をお勧め致します。 kensyoiinkai.hatenablog.com kensyoiinkai.hatenablog.com kensyoiinkai.hatenablog.com kensyoiinkai.hatenablog.com ・当ブログへのご意見、ご感想及び情報提供などにつきましては、下記のメールアドレスまでご連絡下さい。場合によっては、謝礼等も前向きに検討致します…
副題:娘たちの歳月 著者:梯 久美子 出版社:文藝春秋 2022年10月刊 1,980円(税込) 277P ご購入は、こちらから9人の女性作家の生涯をたどり、それぞれの父親との関わり方に注目して、人生と作品への父の影響を明らかにする評伝集である。著者の梯(かけはし)氏が取りあげた9人の名前と肩書きは、次の通り。 渡辺和子 修道女 齋藤史 歌人 島尾ミホ 作家 石垣りん 詩人 茨木のり子 詩人 田辺聖子 小説家 辺見じゅん 歌人・作家 萩原葉子 小説家・随筆家 石牟礼道子 作家・詩人
直木賞受賞の河崎さんが安住さんのラジオに出ていて、授賞式に牛柄のTシャツを着ていって、突っ込み待ってたのに誰も突っ込んでくれなかったって言ってた。面白い人。河崎さんは今日の朝日にも掲載されていて、大学卒業後実家で羊飼いをして、30目前で小説を書き始める。ラジオでは今は羊飼いを辞めて、執筆に専念していると言っていた。「ともぐい」は熊の話で、年末に本好きの友達と会った時今年読んだ中で一番面白かったと話していたのが河崎さんの「清浄島」でキツネのエキノコックスの話。あれ、私河崎さんの本1冊読んでことあるけど、ちょっと毛色が違うんだけど、記憶違いかなと調べてみたら、やっぱり読んでる。読んだのは「介護者D…
今回の新作レンタル、品ぞろえがいまいちだった。迷うことなく借りなかった。 土曜日は、いつも通り家事。見たい展覧会があって、見てから図書館に本を借りに行くか、それとも借りてから行くか、借りに行って一旦本を家に置いてか迷って、一旦家に置くのはめんどくさいからやめて、帰りに疲れて取りにいけなかったら1冊が期限切れてしまうので安全をとって先に借りに行った。3冊重たい。展示会場にはコインロッカーあるの分かっていたから、そこに預ければいい。両方済ませて、展示会場の近くは普段来ることがないので、せっかくなので近くのカフェに寄る。借りた「狂うひと」を読む。面白い。島尾敏男の「死の棘」のモデルになった、妻ミホの…