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東京都立日比谷高等学校

(一般)
とうきょうとりつひびやこうとうがっこう

東京都千代田区永田町にある都立の高等学校。全日制普通科、男女共学。

東京都立西高等学校東京都立国立高等学校と共に都立トップ校とされる東京屈指の進学校。「都立御三家」の一つとして知られる。
通用門へは遅刻坂をのぼる。1878年開校。旧制の府立一中の歴史を持つ。多大な数の著名人を輩出してきたことから、日本を代表する名門校として、全国的にも非常に有名。毎年、入試の合格発表はテレビや新聞などで多く報道される。日比谷を象徴する「星陵」とは、学校周辺の高地の名称である。

歴史

1878年創立の「東京府第一中学」がはじまり。第10代校長川田正澂の頃にはリベラルな校風が定着し、政治界から芸術界にまで多彩な人材を輩出。戦後、第13代校長菊池龍道により「東京都立日比谷高等学校」と改称された。

学校群制度導入以前は都内から俊英が集まり、日本一の進学校として全国的に知られた。特に番町小学校麹町中学校日比谷高校東京大学はエリートコースとして広く知られ、全国から越境入学者が押し寄せた。

1967年、過熱する受験競争の緩和や学校間格差の是正を目的として、悪名高き学校群制度が導入された。「日比谷潰し」と呼ばれたこの受験制度によって受験者層が著しく限られ、さらに進学指導の停止を告げる小尾通達都立高校全体の指導力低下に拍車を掛けた。

合格しても希望する高校に入学できるとは限らない学校群制度を嫌った受験生の多くは、やむを得ず国私立高校に進学するようになり、日比谷高校をはじめとする都立名門高校の急激な地位低下を招いた。都立高校からの有名大学合格者数は学校群制度を境に激減し、都内で中学受験ブームが引き起こる要因にもなった。

2001年に全国初となる自校作成問題を一般入試に導入。同年に長澤直臣を第25代校長に迎え、学区撤廃や進学指導重点校(2001年)の指定を追い風に校内改革を8年間にわたって断行。東京中から優秀な生徒が回帰するようになり、東大合格者は急速に回復している。2011年は東大に29名。うち現役は22人合格で、現役合格20人台は1968年以来43年ぶり。
2007年には文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクールに指定された。

行事

体育祭、合唱祭、星陵祭の三大行事のほか、有名な勝山臨海合宿、スキー教室など、進学校ながら非常に充実している。非常に多数の著名人がいることから、OBの講演会メンバーは豪華である。

合唱祭

日比谷OBである旗照夫が審査委員長を務める。日比谷公会堂で行われ、レベルの高い合唱歌われている。元教諭の梁田貞を称えて制定された「梁田賞」がある。

星陵祭

他校の文化祭とは一線を画しており、毎年全てのクラスが演劇をおこなうことで知られている。江藤淳などの著名人が自ら作曲して曲を披露することもあった。

メモ

  • 生徒達が旅行で遠い地方へ行ったとき、ヒッチハイクしようと行き先を書いた紙を掲げるが、数時間経っても止まる車はまったくない。困った生徒は自らの所在を明らかにするため「日比谷高校」と書いて再び掲げると、5分も経たずして車が止まってくれたというエピソードがある。全国的にも日比谷の名が知られていることを象徴する出来事である。
  • 一部の人が「受験に特化した予備校化だ」と進学指導の充実を批判するが、実際は日比谷のカリキュラムは非常に教養主義的であり、大学進学後も伸び続ける能力を備えた生徒を育てるという昔からの考えはまったく変わっていない。2年次の中国語やドイツ語といった外国語の履修や、希望すれば3年間通して芸術の履修が可能なことがその代表例である。教養主義を前面に出したカリキュラムが、結果的には国公立志望者の増加に繋がっているとの見方もある。
  • 受験界で多く使われる「MARCH」や「日東駒専」といった用語は、日比谷高校の教諭がつくった造語といわれている。

進学指導

進学指導重点校に指定されて以来、骨太な進学校を目指した取り組みが行われている。入学直後に数百ページに及ぶ「シラバス」が配布され、詳細なカリキュラムや推薦図書、勉強の仕方などが細かく記されている。休日や長期休業中には受験対策の講習が多く開かれている。特に夏期講習は100を超える予備校並みの講座数が無料で用意されており、大半の生徒が利用している。土曜日も自習室が開放されており、東大などの現役大学生のOBがサポートティーチャーとして支援している。校内模試や大手模試を多く実施しておりこれらの膨大なデータを蓄積し「定点観測」により進路指導に利用しており、学校だけでの的確な進路指導を可能としている。なお、ほぼ全員が、東大をはじめとする難関国立大学を志望している。

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