アテネオリンピックの戦い 日本代表がアジアカップ2連覇を達成した4日後の8月11日、ギリシャ・アテネではオリンピックのサッカー競技が始まっていた。日本のグループリーグ組み合わせは、イタリア、パラグアイ、ガーナとなっていた。 五輪代表監督の山本昌邦は、オーバーエイジ枠として曽ヶ端準、小野伸二、高原直泰の3名を招集。だが高原は以前患ったエコノミー症候群を再発させ、五輪代表を辞退。小野は大会直前にチームへ加わるも、そのためにメンバー枠から弾かれてしまったのが、主将を務めていた鈴木啓太だった。 初戦の相手パラグアイは、立ち上がりから攻勢を掛けてきた。その勢いの激しさで日本DFに混乱が起こり、開始5分に…