増補新板でも新・増補新板でもなく雰囲気のある表紙の旧版を古書で入手。「私の本棚」収録の「愛人に少し稼いでもらう」を読んで興味をもったんだったか、入手の経緯は忘却。 ゲンロン14で「わたしが集めているのではなく、集めさせられている。その境地に至るのが大切です」と語っていた背景がよく分かる(「図書館に入れられた本は、同じ本でも生きた本ではない」)。 コレクションに熱狂する生き様が微笑ましくも羨ましいですが、「気がつくと借金は数億円に上っていた」(「愛人に少し稼いでもらう」)と聞くと笑ってもいられない。 古書販売の世界の有り様も面白い。本秀康「レコスケくん」を思い出す。他方でコレクションの対象である…