兵庫県明石市人丸町1-29にある曹洞宗の古刹で、人麿山(ひとまるさん)との山号を称し、釈迦如来(しゃかにょらい)をその本尊に拝す。
弘法大師―空海による弘仁2年(812年)の創建と伝えられ、当初は楊柳寺(ようりゅうじ)という寺号にて、現在の明石城のあるあたりに伽藍を置いていたという。月照寺と称するようになったのは仁和3年(887年)であると伝えられている。
安土桃山時代になると、それまでの宗旨であった真言宗から曹洞宗へと改宗。江戸時代には勅願寺となり、明治になると、神仏分離令を受けて、それまで一体であった柿本神社と境内を分離した。
山門は京都の伏見城から明石城に移され更に本寺に移されたもので、市の重要文化財。ほかにも多くの文化財を有しつつ、天文科学館などのある人丸山公園の丘の一角に静かに佇んでいる。
参考資料:月照寺 〔人麿山〕