太平洋戦争で海外に出征した旧日本軍の兵士に贈られた日章旗の写真が、米国在住の日本人女性から東京新聞に寄せられた。米国兵が戦地から持ち帰り、子孫が保管していたという。記者は兵士の地元を訪ね、日本遺族会に調査を依頼したが、遺族らの消息はつかめなかった。戦争の記憶が遠のく中、「遺族が分かれば返還したい」と女性らは願っている。(酒井健) 小池千之さんの名が記された日章旗=藤平マイルズ和子さん提供 ◆米兵だった祖父が持ち帰った旗 日章旗には、出征兵士「小池千之君」の名と「東京都本所区東両国四丁目」の地区名。続いて「町会長 小林浩治」とあり、当時の住民とみられる人びとが名を連ねている。 本紙に情報を寄せた…