北一輝が、大正8年、上海で執筆した「国家改造法案原理大綱」は発禁処分を受けたが、大正12年にこれをもとにして署名を「日本改造法案大綱」に変え、多くを伏せ字にして出版された。
国民の天皇、土地処分三則、大資本の国家統一、労働者の権利、国民の生活権利、朝鮮その他現在及び将来の領土の改造方針、国家の権利等で構成されている。
国家社会主義による現状打破、国家革新案であり、当時としては驚く戒厳令下に腐敗堕落した政党政治を破壊し、栄華を貪る財界を解体してしまう、というもので全国的不況にあえぐ情勢から右翼陣営に強い共感を呼び、聖典ともされた。
「北一輝の『日本改造法案大綱』は昭和維新の聖典である」というのが、二・二六事件を決起した青年将校の合い言葉であったとも言われている。
- 国体論及び純正社会主義(全文)
- 日本改造法案大綱(全文)
- ヴェルサイユ会議に対する最高判決(全文)
- 『支那革命外史』序(全文)
- ヨッフェ君に訓ふる公開状(全文)
- 対外国策に関する建白書(全文)
- 日米合同対支財団の提議(全文)
- 二・二六事件調書(抄)
- 遺書・絶筆