狭義の文学の学問領域を超え、文学・文化・歴史・哲学・芸術等の諸ジャンルを横断する学問のこと。
なお、近畿大学に文芸学を専門とする研究科が設置されているが、高等教育課程が文芸学部であるが故の便宜上の名称である。実際には芸術学に関する専攻はなく、実質は文学研究科。
はじめまして。「いまり」こと伊万里楽巳です。 ちょっと暇になったので、前々からやりたいと思っていた「好きな文芸作品(主にマンガ・小説・映画など)について好き勝手に語るブログ」を立ち上げてみました。 第一回は、俳句を題材に文芸系の芸大の日常を描いた『ほしとんで』です。このブログを立てたら絶対に語りたいと思っていました。 それではお付き合いください。 『ほしとんで』のここが好き 端的で奥深い俳句の世界&「課題として創作に取り組む」文芸系芸大生の世界 十七文字の世界の詩情を豊かに表現するマンガならではのビジュアライズ シンパシーしか感じない文芸懊悩トリオほか魅力的なキャラクターたち ほしとんで01 …
神代植物公園 第32回MK学習会 12月1日 参加者4名 『文学とは何か』(加藤周一 2014 角川ソフィア文庫)について取り上げました。 選書理由は、これまで課題図書として文学を扱ってこなかったから、というものがありました。なぜ、文学を扱ってこなかったのか、数年前のことを振り返りました。 学習会の開催準備をしていたころ、平和のための知識を学びたいと、個人的な思いを抱いておりました。それが、現在も選書をお願いする図書館員さんの当時の興味とも重なり、集って関連するテーマ図書を学ぶことになったように思います。関心ごとだったリベラルアーツの歴史を調べたり、参加者を募ろうかと企画したり、準備が進みまし…
猫蔵『日野日出志体験』2007年九月 D文学研究会 清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください 大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 ■生贄論〜原罪と芸能〜 (連載15 最終回) 猫蔵 【共同幻想の中で生き続ける】 家族を持っていたイーザリーは、テレビという公的なもののインタビューに対し、愛国者であることを強調せざるを得なかったと僕は感じます。そして人知れず、心の中の乙女たちに対して痛みを感じていたのなら。 長崎の"隠れキリシタン…
猫蔵『日野日出志体験』2007年九月 D文学研究会 清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください 大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 ■生贄論〜原罪と芸能〜 (連載14) 猫蔵 【赦し】 さて、いよいよ最後に第四のターニングポイントに入ります。第四のキーワードは【赦し】です。先に見た第三の【転機】をいかに受け止め、他者を赦し、そして最終的に自らを赦し、誰かと分かち合う希望を再び見出すに至ったのでしょう? ヨブ記の場合であれば。怒れ…
猫蔵『日野日出志体験』2007年九月 D文学研究会 清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください 大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 ■生贄論〜原罪と芸能〜 (連載13) 猫蔵 【転機】 三つ目のターニングポイントに入ります。三つ目は、運命の【転機】です。原典たる『ヨブ記』に当てはめるならば。打ちひしがれるヨブの前に、なんと"父なる神"が降臨し、事態を好転へと導くきっかけとなる出来事が起こる場面です。イーザリーにとってその転機とな…
猫蔵『日野日出志体験』2007年九月 D文学研究会 清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください 大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 ■生贄論〜原罪と芸能〜 (連載12) 猫蔵 【不信】 次に、第二のターニングポイントに入ります。第二のキーワードは、他者への【不信】です。原典たる『ヨブ記』に照らし合わせるなら。ヨブが"神の沈黙"に加えて、周囲の人々との軋轢を味わい、孤独へと落ち込む場面です。 邁進した軍役の置き土産が、自らの肉体を…
猫蔵『日野日出志体験』2007年九月 D文学研究会 清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください 大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 ■生贄論〜原罪と芸能〜 (連載11) 猫蔵 【現代のヨブ】 総括に入りましょう。 改めて僕は、クロード•イーザリーこそ、イスカリオテのユダの系譜に連なる者であると同時に、神の"沈黙"に直面した、ヨブの運命をなぞる者、「現代のヨブ」であると捉えます。僕は、これまで見てきたイーザリーの人生を、ヨブ記の物…
猫蔵『日野日出志体験』2007年九月 D文学研究会 清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください 大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 ■生贄論〜原罪と芸能〜 (連載10) 猫蔵 【ヨブへの答え】 イーザリーが自らを重ね合わせた、イスカリオテのユダという男。「ユダの自死」は、聖書最大の悲劇であり、謎であるとされます。イエスはなぜ、ユダの「裏切り」と「破滅」の運命を知りながら、彼を弟子に加えたのでしょう?全能の神の子であるイエスは、全…
猫蔵『日野日出志体験』2007年九月 D文学研究会 清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください 大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 ■生贄論〜原罪と芸能〜 (連載9) 猫蔵 【ヨブとイーザリー】 イーザリーが、"神の沈黙"という究極のリアリズムに直面した、「20世紀のヨブ」であるのならば。彼はその人生において、いかに生きるべきなのか? 彼は喉頭癌により、1978年に59歳でその生涯を終えます。(通説にある様に「苦悩の末に発狂死し…
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まど・みちおの詩に よかったなぁ があります。 よかったなぁ まど・みちお よかったなぁ 草や木が ぼくらの まわりに いてくれて 目のさめる みどりの葉っぱ 美しいものの代表 花 かぐわしい実 よかったなぁ 草や木が 何おく 何ちょう もっと数かぎりなくいてくれて どの ひとつひとつも みんな めいめいに違っていてくれて よかったなぁ 草や木が どんなところにも いてくれて 鳥や けものや 虫や 人 何が訪ねるのをでも そこで動かないで 待っていてくれて ああ よかったなぁ 草や木がいつも 雨に洗われ 風にみがかれ 太陽にかがやいて きらきらと 一連から三連の意味は、行数や内容、技法が似て(…
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猫蔵『日野日出志体験』2007年九月 D文学研究会 清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください 大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 ■生贄論〜原罪と芸能〜 (連載6) 猫蔵 【ヨブ記の系譜】 もはや、現代を生きる読者である僕たちは、"神の奇跡"を期待することはできません。つまり、沈黙のまま神からの応答がなく、周囲の者も誰一人として理解してくれない中で、「それでも自暴自棄に陥ることなく、何かを信じ続けることができるのか?」という命…
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猫蔵『日野日出志体験』2007年九月 D文学研究会 清水正の著作、D文学研究会発行の著作に関する問い合わせは下記のメール shimizumasashi20@gmail.com にお送りください 大学教育人気ブログランキングに参加しています。応援してくださる方は押してください。よろしくお願いします。 ■生贄論〜原罪と芸能〜 (連載4) 猫蔵 【原罪】 ふたたびチョーラカのことを考えてみると。僕が心惹かれたのは、ショッキングな彼らの芸そのものという側面も、確かに否定はできません。しかし、もっと興味深いのは、彼らの芸を、おそらく何百年にも渡って許容し続けてきた、インドという土壌のもつ、その懐の深さ、…