自民党の裏金問題で、党総裁の岸田文雄首相は処分の対象から外れた。その当人は自らの責任について「国民に判断してもらう」とのたまった。衆院解散・総選挙をにおわせる言いぶり。現政権に対する審判は望むところだが、違和感も抱く。まず必要なのは裏金問題の引責のはず。真相解明の棚上げも困る。「すり替え」「おざなり」はやはり見過ごしたくない。(山田祐一郎、山田雄之) 閣議に臨む岸田首相。左は林官房長官、右は上川外相 ◆引退表明の二階俊博氏とともに処分見送り 「最終的には国民と党員に判断してもらう」 自民党の処分が発表された4日夜。岸田首相は自身の責任について、記者団にこう言及した。5日の衆院内閣委員会でも同様…