放送設備・機器や使用回線、送出システムの不備・人為ミスなどで、本来意図した通りの放送とならなかった状態を指す。放送される映像・音声の停止や重複、CMの送出ミスや乱れ、放送回の重複を含む。また、放送に適さない、放送すべきではないと判断した映像・発言、明らかに誤りである内容などが何らかのアクシデント(=事故)で放送されてしまうことも広義に含む。
ラジオの場合は、放送時間内に、一定時間(基本的には10秒以上)無音状態が続くことを指す。
放送に使用される映像素材の古さ・画質の低下に起因するノイズや乱れ、中継における音声や映像の乱れは放送事故としては捉えられない。また、コメントやテロップ、スーパーにおける誤字脱字や内容等の誤りも、その多くは放送事故としては扱われない。重大な情報(事件、事故、災害など)を伝えるための報道特別番組におけるマスターカット(予定されていた番組を中断して特別編成で報道番組を放送すること)ではそれまでの放送から特に断りのない状態で突然ニュースに移るが、これも放送事故ではない。マスターカット時は「本来の予定を変更して」などの前置きがアナウンスされることが多い。
近年ではバラエティー番組などで、話の流れやノリが悪い、狙ったギャグなどが全くウケずに“滑った”状態や、番組中の失敗などを『放送事故』と揶揄する、ネットスラングとして用いることがあるが、これらは放送としての支障は全くない状態であるため、本来の意味の放送事故ではない。
実際にあった放送事故は、Wikipediaの放送事故例を参照。