しゅりゅうだん。「てりゅうだん」とも。
手投げ弾、ハンドグレーネド。
投擲武器の一種。
爆発力よりも破片による効果が重視される武器。
派生型として破片以外に煙を出すものもある。
鉄板製の密閉ケースに爆薬を詰め、信管を差し込んだ形状の物が基本である。ただし、信管を直接作動させると投げる暇無く爆発してしまうため、まずは信管に点火させるための遅延火薬に点火し、その3〜4秒に信管が作動する様になっている。
遅延火薬に点火する方式には様々な方式が考えられたが、現在はストライカー式と呼ばれる方式が広く使われている。ストライカー式にはL時型のグリップが付いており、グリップを持ったまま安全ピンを抜いて投げるとグリップが外れ、押さえられていたハンマーがプライマーを叩いて遅延火薬に点火する。アクション映画などで使われるものは大抵がこの方式である。
メディアに使われるもので次に多いのが、俗にポテトマッシャーと呼ばれる旧ドイツ軍の柄付き手榴弾である。これは摩擦発火方式という仕組みで、柄の末端にある紐を引くとそれに繋がった火打ち石の様なものが擦れて火花が飛び、遅延火薬に点火する。柄つきの物の他、卵の様な形の物がある。一度点火すると投げるのをやめることが出来ないのが難点だが、先端を分解して柄を別の爆薬に刺し信管として使い回すことが出来るとか、先端を数個並べてワイヤで縛ることで威力をあげたりと、汎用性は高かったらしい。
現在では歩兵用投擲兵器はグレネードランチャーが主流となったため、手榴弾自体に汎用性は求められなくなり、シンプルなストライカー方式と後述の派生兵器が主となっている。
直接相手を殺傷させるのではなく、特殊な効果を目的とした手榴弾も存在する。特殊な手榴弾は主に特殊部隊(カウンターテロ部隊)や警察・公的機関で使われることが多い。