人格の形成とはいつ成されるのだろうか。 持って生まれた性格や才能、能力が揃い「その人」らしさが形づくられ、他からもそう認識されるのはいつなんだろうか。何を言いたいのかと言えば、続刊であるこの本にもおいても、成瀬あかりはあいも変わらず天然・自然由来の成瀬あかりであった。 成長し大学生になったが、大人びたり世間擦れしたりせず、無欲で無垢の聖性を帯びたまま、かえって行動半径が広がった成瀬あかりが際立っている。そして、今回、両親が明かされる。気になっていた読者も多いはずだ。あの成瀬の親とはいったい?と好奇心も高まっていたのだ。しかし、どうだ。「この親にしてこの子あり」も、「この子ならばこの親」の要素は…