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愛着障害

(一般)
あいちゃくしょうがい

反応性愛着障害

RAD(Reactive Attachment Disorder)

愛着障害とは
ネグレクト(情緒的・身体的欲求の無視)あるいは養育者(愛着対象の変遷)を誘因とする、発達障害(自閉症スペクトラム障害)など児側の問題によらない、対人関係における「奇妙な拒絶」もしくは「無分別」という「行為障害」「行動障害」

小児期または小児期想起の反応性愛着障害

A. 5歳以前に始まり、ほとんどの状況において著しく障害され十分に発達していない対人関係で、以下の(1)または(2)によって示される。

(1) 対人的相互反応のほとんどで、発達的に適切な形で開始したり反応できないことが持続しており、それは過度に抑制された、非常に警戒した、または非常に両価的で矛盾した反応という形で明らかになる。
(例:子どもは世話人に対して、接近、回避、および気楽にさせることへの抵抗の混合で反応する。または固く緊張した警戒を示すかもしれない。)
(2) 拡散した愛着で、それは適切に選択的な愛着を示す能力の著しい欠如を伴う無分別な社交性という形で明らかになる。
(例:あまりよく知らない人に対しての過度のなれなれしさ、または愛着の対象人物選びにおける選択力の欠如)

B.基準Aの障害は発達の遅れ(精神遅滞のような)のみではうまく説明されず、広汎性発達障害の診断基準も満たさない

C. 以下の少なくとも1つによって示される病的な療育
(1) 安楽、刺激、および愛着に対する子どもの基本的な情緒的欲求の持続的無視
(2) 子どもの基本的な身体的欲求の無視
(3) 主要な世話人が繰り返し変わることによる、安定した愛着形成の阻害
(例:養父母が頻繁に変わること)
D.基準Cにあげた養育が基準Aにあげた行動障害の原因であるとみなされる
(例:基準Aにあげた障害が基準Cにあげた病的な養育に続いて始まった)
◆病型を特定せよ
抑制型  基準A1が臨床像で優勢な場合
脱抑制型 基準A2が臨床像で優勢な場合

2013年5月に改訂されるDSM-5では、「反応性愛着障害・抑制型」が「反応性愛着障害」に、「脱抑制型の反応性愛着障害」は「脱抑制性社交障害(Disinhibited Social Engagement Disorder)」という新しい診断名で、2つの別の障害として区別されることになることが提示されている。

幼小児が成長し、大人になった際には、「愛着スタイル」という対人関係パターンを示するだけなのか、あるいは「パーソナリティ障害」のような内的体験や行動の持続的様式の著しい偏りとして表現されるのか、いまだ、ハッキリとした結論が出ていないが、うつや不安障害、アルコールや薬物、ギャンブルなどの依存症、境界型パーソナリティ障害や過食症といった現代社会を特徴づける精神科的疾患の要因やリスク・ファクターとして注目されており、さらに離婚や家庭の崩壊、虐待やネグレクト、 結婚や子どもを持つことの回避、社会に出ることへの拒否、非行や犯罪といったさまざまな対人関係問題の背景の重要なファクターとしても、クローズアップされている。

愛着関係あるいは愛着の問題の改善などの「克服(癒し)」と愛着の問題を背景に有する疾患の「治療」とは明確に区別する必要がある。
臨床的に問題となる精神疾患の場合は治療が必要であり、対人関係維持困難や非行などの問題行動についてはスクールカウンセリングを含めたカウンセリングなどに相談してみることが解決の一助になる。

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