特定のグループ・個人の思念がまとまってできた、抽象的あるいは具体的な形態をとったもの。思念形態。また仏教用語では「トゥルパ、タルパ(སྤྲུལ་པ、Tulpa)」と言い表される。英語ではthoughtform、thought formsなど。
一般的なコンテクストで用いられる場合、あるコミュニティや団体などの思想や考えを、近似的にまとめあげたものとして示す場合が多い。またインド仏教やチベット仏教などにおいては瞑想時に「心によって作られた肉体」を作る能力などとして関わりが深い概念である。「チベットの神秘家と呪術師(アレクサンドラ・ダヴィッド=ネール著)」では、「物質的形体として受け取られた、具現化した思念」として表現されている。英語での「thoughtform」という単語の初出は、1927年にEvans-Wentzにより翻訳された「チベット死者の書(1927年)」だとされている。
1901年にはイギリスの神智学者であるアニー・ベサントとCharles Webster Leadbeaterにより、思念体をイラストとして視覚化する試みを記した「THOUGHT-FORMS(1901年)」がある*1。
またアメリカを初め世界中で、自分自身で思念体を作り出そうとする人が一定数存在し、「イマジナリーフレンド(Imaginary Friend=想像上の友達)」などとも呼ばれる。
日本ではその極めて中二病的な意味合いから、様々なアニメやゲームなどで用いられることもある。
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