もくじはこちら ●野望〔二〕 ●野望〔二〕 堀田上野介正信の嘆願が受理され、軍事演習が始まった。 その行く手を三名の武士が邪魔をした。 その三名を金束大助(こづかだいすけ)という武士が斬り捨てた。 演習はそのまま進められた。 金束大助は旗本殺害のかどにより大目付北條安房守氏長が評定所よりやってきたが、その前にすでに切腹した。 江戸城では、二度とあのような馬鹿騒ぎは禁物と、堀田上野介正信に申し伝えるよう、酒井雅楽頭忠清が決裁した。 望月佐渡守の江戸下屋敷で、酒井雅楽頭忠清と佐渡守が今回は惜しかった、次の手は風流の道だと話す。 四代将軍家綱は病がちで絵を描くのが好きで武道は嫌いな人だった。 堀田備…