かわかみ・ひろみ 作家。1958年(昭和33年)東京都に生まれる。 お茶の水女子大学理学部卒。1980年、大学在学中に、山野浩一発行・山田和子編集のニュー・ウェーブSF雑誌「季刊NW-SF」15号に、「小川項」名義の短編「累累」でデビュー。次号16号で旧姓「山田弘美」名義の短編「双翅目」も発表、また、「女は自ら女を語る」という座談会にも参加。また同号から、編集者として参加。
恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ川上弘美 講談社 2023年8月22日 第1刷発行 知り合いがSNSでコメントしていて、ちょっと興味をそそられた。川上弘美、読んだことないような気がする。図書館で予約してみた。ちょっと待った。そして、順番が回ってきたので、読んでみた。借りたその日のうちに、読み終わってしまった。 川上弘美は、1958年、 東京都生まれ。1994年『神様』でパスカル短編文学新人賞を受賞。1996年『蛇を踏む』で芥川賞。他にも数々の受賞作品あり。 でも、わたしは、読んだことが無かった。興味を持ったこともなかった。 本の紹介には、”小説家の私、 離婚と手術を経たアン、 そし…
伊勢物語 (河出文庫 か 42-1) 著者 : 川上弘美 河出書房新社 (2023年10月6日発売) 伊勢物語 (河出文庫 か 42-1) 河出書房新社 Amazon f.2023/12/30p.2023/10/27 from amazon site 人気作家・川上弘美が、平安初期の名作『伊勢物語』を新訳!流麗な和歌と共に描かれる、125段のめくるめく恋物語。 著者について1958年東京都生まれ。96年『蛇を踏む』で芥川賞を受賞、ほか受賞多数。主な著書に『神様』、『溺レる』、『センセイの鞄』、『真鶴』、『水声』、『大きな鳥にさらわれないよう』など。
ジョージアコーヒーもありますが、これはアメリカのジョージア州のこと。 今回紹介するのは、2015年までグルジアと言われていた国のことです。 www.mofa.go.jp 私がジョージアについて意識したのは、黒田龍之介の「世界のことばアイウエオ」でした。 100の言語をアから紹介していくエッセイで、 世界にはたくさんの言語があるのだと教えてくれます。 ワインについてはじまって、グルジア文字は唐草模様のような形をしている、 大文字と小文字の区別がない、そして文法が手ごわい、と書かれていました。 この本では「グルジア語」表記でしたが、 新しい版が出たら「ジョージア語」表記になるかもしれませんね。 w…
今回は川上弘美さんの『某』を紹介します。 まあ、なんて可愛らしい表紙。 そして帯の言葉に、うっとり。 川上弘美さんは短編集しか読んだことないので、どんなお話か気になります。 目次 あらすじ 感想 最後に あらすじ 人間の形をした、人間でない生命体。 彼らから見た人間という生き物の不思議と、自分たち自身のことを探りながら試行錯誤して生きる「某」の一生のお話。 感想 設定もおもしろいのに、内容も奥深くておもしろかったです。 人間の形をしているけれど、人間ではない。 どうやって生まれたのか、自分が何者なのかわからない。 ただ、何者にでもなれる。 彼らは世界に何十人かは存在するらしくて、個体差があるっ…
うす曇りの朝 庭に スズメがやって来て、 なんとなく ヒーコを 取り囲んでいる 図 ・ ・ ・ この間、娘の6年生 最後の身体測定があって、 小学生の6年間に どれだけ 体が成長したか、 紙に書いたのを見せてくれた この絵みたいに、 身長は50cm 近く伸びて 体重は 倍以上になった 体が これだけ 大きくなるということは、 きっと 環境が変わるくらい 大きなことなんだろう そして、それに応じて 内側で 感じるものや 考えていることも、 ちょっとずつ 変わっていってると思う ・ ・ 午後のオヤツと一緒に 読み始めた本 川上弘美さんの本を 読むのは、久しぶり 今 100ページくらいを 読んだとこ…
恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ posted with ヨメレバ 川上 弘美 講談社 2023年08月24日 売り上げランキング : 楽天ブックスで探す Amazonで探す Kindleで探す 17の章に分かれた長編小説。淡々としたタッチで描かれるストーリーは、読む者の手からスルリスルリとこぼれ落ち、なかなかその核心を掴むことができない。先日、野間文芸賞を受賞したまさに川上弘美らしい物語。
1、作品の概要 『真鶴』は2006年に刊行された川上弘美の長編小説。 平成18年度芸術選奨文部科学大臣賞した。 文庫版で259ページ。 突然失踪した夫を想いながら、京は日記に残された手がかり「真鶴」へと向かう。 2、あらすじ 12年前、突然失踪した夫の礼。 残された妻の京は、娘の百と母の3人暮らし。 恋人の青茲と逢瀬を重ねても、礼のことを忘れられず、彼の生存と帰還をあきらめることはできなかった。 礼の日記に残された「真鶴」の文字に導かれて、真鶴に何度も足を運ぶ京。 京は、女の亡霊に導かれて、礼の姿をあの日に何があったかを追い求めるが・・・。 3、この作品に対する思い入れ、読んだキッカケ 川上弘…
毎月1日と15日にはオクーのハーフムーンランキングを発表しています。半月ごとの注目の本やイベントなどの紹介です。どうぞよろしく!
『り📚書店員による小説のすゝめ』 こんにちは。り📚書店員です。 みなさまいかがお過ごしですか? px.a8.net 本日の独自書評はこちら。 川上弘美さん著『森へ行きましょう』です。 『森へ行きましょう』は文藝春秋より刊行され、文庫化もされています。 森へ行きましょう (文春文庫) 作者:弘美, 川上 文藝春秋 Amazon 森へ行きましょう (文春文庫) [ 川上 弘美 ]価格: 1045 円楽天で詳細を見る 『り📚書店員による小説のすゝめ』 大河的小説『森へ行きましょう』 川上弘美さんの残像 書き記してきた雑記帳 大河小説は「主人公そのもの」を書き表すもの 自分の言葉を大切にすること。自分…
シリアスな本を立て続けに読んでいたので、少し柔らかな本が読みたくなり、こちらを読了しました。 たんたんと、時にシュールに、そして深くリアルに。あなたの日常でも不思議なこと、実は起きていませんか? 奇しくもコロナ禍の3年間にあたった、2020年から2022年の日記。 連載されていた期間が2019年の2月〜2022年の1月なので、新型コロナウィルスが出現して段々と世界を覆っていく期間なのだけど、マスクとかzoomとかといった、これまでに出てこなかったワードがあるものの、いつもの東京日記の調子だったのでよかったです。 数独をやってらっしゃる場面がよく出てきましたが、わたしやったことないしルール?もわ…
86. 岸本尚毅『文豪と俳句』(集英社新書) 再読したい度:☆☆☆★★ 小説家の詠む俳句を、作者の小説や考え方、性格と照らし合わせながら解釈を与えた一冊。とりあげられた作家は11名。せっかくなので全員の特徴を例句を交えながらまとめる。 幸田露伴(こうだろはん) 俳句を精妙に仕上げる才能において、龍之介の足元にも及ばないといわれる。しかし、文人としての全人格をもって、作り手としてのみならず、読み手として俳句と向き合ったこと、俳句が家族との絆になったことが、彼と俳句との重要な繋がりであった。 蘆(あし)いまだ芽ぐまず春の水しよろり 「しょろり」はわずかな水がかすかに流れているさま。オノマトペへのこ…
●概要●ミュージシャン等20名●漫画家111名 ●他漫画家:情報不足・① ・② ・③ ・④ ・⑤ ●ゲームクリエイター14名 ●小説家104名 ・他小説家: ・① ・② ●哲学者1名●ファッションデザイナー2名 ●写真家2名●映画サイト運営者1名 ●概要 現在243名分のリストを掲載。 このコーナーは「映画人のオールタイムベスト(個別)」に掲載した以外の漫画家、アニメーター、ゲーム開発、シンガー、作曲家、小説家、その他クリエイターが影響を受けた・好きな映画のリストをまとめた掲載先のリンク集です。
お久しぶりです。AMで連載している書評のまとめです。以下は過去のぶん。 aniram-czech.hatenablog.comAMの連載は隔週更新なので、つまり年間約24本の本を紹介していることになり、ということはこのまとめブログも年に2〜3回更新しないとペースが追いつかない計算になります。しかし私がめんどくさがりなので、今回まとめているのはだいたい2021年頃に公開したものです。さ、3年前かよ! ようやくコロナワクチンできたね〜みたいなあの頃の話です。連載100回を超えたら「祝!100回超え!」みたいな記念ブログを書きたかったのに、自分でも気づかないうちにぬるっと超えていたため何もできなかっ…
自宅の寝室のベッドに寝そべってBRITAの水を飲んでいる。 眠気ねむねむん!な木曜日の夜!ですよ。のんびりしてます〜。このところ、毎晩『WONT』を聴いてます〜。『WONT』って、聞くとめっちゃ楽しー。 二人がファッションの話をしてる回は、いつもよりいい感じだねぇ。神崎恵さんと編集者の大森さんのお二人は、歳がいちこと割と近い。 なので、二人が盛り上がるファッションの話にはめっちゃ親近感が湧いてくる〜。懐かしいブランドの名前を二人の口から聞くと、すごくワクワクする〜。むかし流行ったファッションを思い出して懐かしさが溢れて、いちこはとっても、イキイキ! 懐かしいファッションの話って癒し〜。 流行っ…
芥川賞受賞作を遡って読んでいる感想の続き。90年代の分です。 2000年代:続・芥川賞ひとこと感想日記(2009-2000) - 京都ぬるぬるブログ2.0 (hatenadiary.jp) 2010年代以降:芥川賞ひとこと感想日記(2022-2010) - 京都ぬるぬるブログ2.0 (hatenadiary.jp) ■ 玄月『蔭の棲みか』(1999年下・第122回) リンチの場面があからさまに痛そうで凄惨で、それに気を取られる読者――この世界を「異文化」のように思って読んでいた「日本人」読者(私)は、うっかり、最後に登場する日本の警察権力という圧倒的な暴力をスルーしてしまいそうになる、という仕…
読み終わったリクエスト本3冊を抱えて、生涯学習センター(旧地区市民館)に返却に行った。図書室の書棚に『推し、燃ゆ』があった。2021年第164回の芥川賞受賞作だ。 著者宇佐見りんさんは1999年生まれなので、本作出版時(2020年9月)は21歳だ。現在の我が孫よりも若い。そうした世代にとっては何の不都合もないのかも知れないし、世の中からも絶賛を受けたのだから、きっと抵抗を感じる私がどうかしているのだろう。 ニュースで芥川賞受賞作として耳にした瞬間から、私はこの『推し、燃ゆ』というタイトルに馴染めなかった。それ以前に「推し」という言葉自体が受け入れられずにいた。その「推し」という新しい言葉に、な…
授乳中なので当然禁酒中なのだけど、 そして禁酒期間もかれこれ一年半以上経つのだけど、 ビール欲はあまりない。 ただ、日本酒を切望したことは多々ある。 たとえば天ぷら屋さんに行ったとき。 カウンターに座るお洒落なおじさまが、ランチの天ぷら定食をアテに日本酒を飲まれていた。 常連らしく、ご飯と汁物はあとで出してもらうようだった。 昼から天ぷらと日本酒をサラッとキメている姿はとてもかっこよく、そしてとんでもなく美味しそうで わたしの日本酒欲がガツンガツンに刺激された。 お蕎麦屋さんに行ったときも、ざる蕎麦と日本酒を合わせておられる年配のご夫婦がいて、 カーッ………ッッ………!(飲みたい……!!!) …
はじめに 小川さんの作品に一か月ぶりにお目にかかります。 本作は2000年に発表された作品ですから、割と古い部類のものかもしれません。四半世紀か。 構成について 本作は連作というのでしょうか。同じ主人公によるシーンの違う短編で構成されている作品となっています。 作家が主人公、ペットとしてラブラドールを飼っている、息子さんがいる、という背景から、なんだか小川氏本人を模したのかなあなどと勝手に想像してしまいます。作家の母親がキリスト教に没頭している設定も、小川さんが宗教の家で育った(from wikipedia)影響があるのかなあ、とか。 印象:意外と普通かな それでですね、読了した段階ではなんと…
川上弘美 著(2010) パスタマシーンの幽霊 | NDLサーチ | 国立国会図書館 このあいだ、川上弘美さんのエッセイがとてもよかったので、小説を手に取ってみた。雰囲気が違うねえ……!(わくわく) 短編集。「女の子」がたくさん出てくる。女の子の女の子っぽい独白、見るのが好きだなあ。クロスワードの子が特に好きだった。 そういえば、小さい人が出てくる話が複数あったなあ、と思って見直していたら、これ同じ人じゃん! そして君たち、ベランダ組、両思いじゃん! すごい、雑誌連載の短編集で、さらっと続きものというか、オムニバス?になっている……。他にも続いているのはあるのかもしれない(杏子ちゃんはわかった…
服部研究室に提出された卒論題目一覧です。
4月1日誕生日の全国35万人の皆さんおめでとうございます (拙句)初出勤見送る母の慈眼かな 雅舟 【花】カブ(アブラナ科) 【花言葉】 慈愛 【短歌】慈しみ慎み深く咲くものよ山畑隅の蕪の黄の花 ふるさとの庄内地方では、山の畑の隅に冬を越えて残っていたカブが、春の訪れとともに黄色い花をつけて、慈しみに満ちた風情を見せてくれます。 【季語】 新社員 四月馬鹿 万愚節 【俳句】 ノーベル賞目指すと壮語新社員 辰巳比呂志 みごもりしことはまことか四月馬鹿 安住 敦 万愚節半日あまし三鬼逝く 石田 波郷【三行詩】キリスト受難を記念する日か インド仏教徒行事からか不明 万愚を許されないのは新社員 【万葉歌…
3/31あんまり日記を書く勢いがないけど昔の日記を読み返したらこんなことあったな〜ふふとか思って楽しかったので今日も日記を書くことにいたしました。 28日から30日まで二泊三日で香港に行ってきた。シンプルにクソ疲れたのは仕事だったからで、そうでなければ初めてのアジアにもっとワクワクできたかな〜でも一人で行ったらこんなホテル泊まれなかっただろうな〜と思った。海外に行くのは留学以来で、そのことにやや感動したりもしたのだけど、なにしろ自分の語学力が不甲斐なさすぎて、大金出させて留学しておいてこのザマか、としょんぼりした。しょんぼりなんていう言葉で片付けてはいけない、悔しくて涙が出そうになった、いや、…
『平成怪奇小説傑作集2』東雅夫編(創元推理文庫) 後半は『幽』やてのひら怪談作家が占めます。ということは怪談実話ブームもこの頃だったでしょうか。 「匂いの収集」小川洋子(1998)★★★★☆ ――僕は彼女に髪をといてもらうのが好きだ。彼女が触れたとたん、素っ気なく退屈な髪が、特別な光によって祝福を受けたもののように見えてくる。「今日のチェンバロは、朝露に濡れたシダの匂いがする」初めて出会ったコンサートで、彼女はそんなふうに話し掛けてきた。何と答えていいか戸惑ったまま、僕はあいまいに微笑んだ。彼女は匂いの専門家だ。この世のあらゆる匂いを収集するのを趣味にしている。 匂いという文章でも映像でも伝え…
川上弘美 講談社 2023.8.22読書日:2024.2.4 アメリカからの帰国子女の作家、八色朝見が、アメリカ時代の友人たちとゆるく長い付き合いを続けながら、老境にいたる心境を綴ったもの。 小説としては、初・川上弘美である。エッセイは「私の好きな季語」というのを読んだことがある。「センセイの鞄」は小泉今日子の映画で見ただけである。で、小説家の川上弘美はよく知らなかったのでウィキペディアで調べてみると、なんともともとSF系の人で、現実と幻想が交じるタイプなんだそうだ。いまでは純文学はSFっぽくないといけないかのようだから、SF出身というのは、まあいいのかもしれない。あまりにSFやファンタジーの…