小説家、エッセイスト。1926年-1995年。 サントリー宣伝部勤務中に、「江分利満氏の優雅な生活」で直木賞受賞。週刊新潮の連載コラム「男性自身」は死の直前まで続けられた。 作家山口正介は長男。また、妹は歌手のジェリー伊藤の妻。
将棋ファンとしても知られ、プロとの駒落ち実戦集「血涙十番勝負」「続・血涙十番勝負」がある。
甘縄神明神社の目の前にある「旧加賀谷邸」。 屋根に宝珠の棟飾りを付けた洋館と和館からなる、鎌倉市の景観重要建築物に指定されている建物です。 建てられたのは大正時代(14年?)。白塗りの壁にグリーンのラインが、可愛らしくも美しいこの和洋折衷の館は、戦後借家になっていた時期があり、その時、後に作家・エッセイスト・サントリーのコピーライターとしても有名になる山口瞳(大正15.1.19~平成7.8.30 小説家・随筆家)が、一家で住んでいたことがあるのだそうです。 (山口瞳) その頃山口は20代。映画・演劇界に多くの人材を輩出した、鎌倉アカデミアという私立学校に在籍していました。 この邸宅の目と鼻の先…
やってみなはれ みとくんなはれ (新潮文庫) 作者:瞳, 山口,健, 開高 新潮社 Amazon ~文庫版の裏表紙から~ サントリーの創始者・鳥井信治郎は赤玉ポートワインで成功し、日本初のウィスキー製造に挑戦。戦後、息子の佐治敬三は父親の精神でビール市場に参入。宣伝部出身の作家が描く「幻のサントリー社史」は、ベンチャー精神に満ちた企業の歴史を記している。
「塩から金属の味がする。だしも飲めない。有機的なものほどある種の臭いがして受けつけなくなる」 亡くなった先輩の言葉である。コロナでは無い。膵臓がんだった。 *** 山口瞳の『江分利満氏の優雅な生活』を眺めていると、半世紀前に比して物価というのは10倍くらいになっているんじゃないかという気がしてくる。その半世紀前は円タクだのといっていたわけだから、これも10倍であるとすると、いまから50年後には物価はやはり10倍くらいになる計算ではあるまいか。やめてくれyo! 資本主義経済は右肩上がりを宿命づけられている。要は長期的にはインフレしていくほかない。まえにも書いたが景気とは期待感の演出である。 kr…
山口瞳 社会人心得入門 講談社+α文庫 2003 サントリーの宣伝や小説「江分利満氏の優雅な生活」で有名な山口瞳の御言葉集だ。 昭和に幾らか記憶がある僕は、トリスのTVCMのあの感じと山口瞳が直結している。 江分利満氏の優雅な生活もどこかにあるはずだ、アレは結構よいものだ。 裕福でなくても胸を張って多少無様でも気持ちだけはカッコつけて生きようぜ、的な世界感で、まぁ昭和である。 1978年から1995年までのサントリーの全国紙新聞広告、これがこの本の肝だろう。 1978年4月1日から1995年4月1日までほぼ同じ日付の新入社員向けメッセージが並ぶのは壮観である。 1月15日版もある、こちらは成人…
主人公の江分利満(えぶり まん)とは エブリマン=every man=普通の人、だれもかれも、のこと 岡本喜八が描いた高度成長期サラリーマンのコメディ 原作は山口瞳の戦中派の「昭和人」を描いた自伝的小説 会社員の昼休みの屋上風景は 「みんなでコーラス」「みんなでバレーボール」「みんなでダンス」 サントリー、カルピス、貸本屋、当時のバー、女性の立場 じゃりの道路、二日酔いで遅刻してもいい会社 下宿している外国人のお焼香 だけど主人公、江分利だけはどこにいても浮いている 口癖は「おもしろくない」 「おもしろくない」「おもしろくない」「ああ、おもしろくない」 酒を飲んでは愚だを撒き、周囲の人間からは…
緊急事態宣言が明け、先日、久々に仕事の仲間と食事会を行いました。会の主役が直前まで東麻布で仕事だったので、場所は麻布十番です。麻布は自分にはあまり縁のない町です。しかし、ずいぶん前に一度だけ連れて行ってもらったある店を長年探しており、その店を突き止めてもう一度行くために、麻布に詳しくなりたいと思っています。それは大学時代の友人が連れて行ってくれた和食の店でした。友人は日本で一番賢い人が行く大学を卒業し、日本で一番有名な広告代理店に就職し、華々しく活躍して、美人で聡明で性格のいい奥さんと結婚し、私には誰よりも陽のあたる道を歩いているように見えていました。それがその友人にとてもふさわしい姿で、さす…
ビッグエーの鮮魚売場(といってもディスカウント・スーパーゆえ、加工品が主だが)に、コハダの粟漬けがほゞ年中出ている。私も、ほゞ年中買う。自炊生活で単調になりがちな食卓に、ちょっとした彩りとなる。 出世魚のコハダに、クチナシで黄金色に染めた粟をあしらうことで、縁起の良い食品とされ、正月料理とされているようだが、私は季節を問わない。貧しい魚好きには、ありがたい加工食品だ。 寿司屋のカウンターで、コハダを注文する客を見かけることが、ほとんどない。不思議なことと思っている。 さて何からいただこうかとなって、開口一番「とりあえずトロと、あとウニね」などと云う奴の舌を、信用できない。無残な舌をお持ちで、慶…
競馬本の紹介、第2回は山口瞳さんの「草競馬流浪記」です。 中央競馬にはない地方競馬ならではの楽しさを求めて、全国津々浦々を編集者とともに旅します。 地方のホテルや温泉宿に泊まって、競馬を打ち、その土地土地の旨いものを食べて飲んでという紀行文です。 競馬場のある町は独特の佇まいがあります。 庶民的で旨い食い物があり、さびれた温泉があり、昔きれいだった女将がいて、それを追いかけるどうしようもない男がいる。 競馬と旅の醍醐味が詰まった一冊です。 読めば誰もが、真似したくなるはず。 もしかしたら、実践あるのみで、さっそく次の休みに地方競馬に足を運ぶ人がいるかもしれませんね。 競馬ファンはもちろん、競馬…
前回の続き。 桐生岩舟線という群馬から栃木に跨る県道を東へ進む。 気温はマイナス4℃。 履いているのは白いスニーカー。 足裏の感覚がない。 ブーツ履いてくれば良かったと少し後悔。 たまらず途中のセブンイレブンで ホットコーヒーとカイロを購入。 競馬場に向かう途中に立ち寄るコンビニは楽しいけど、 跡地に向かう途中のコンビニはなんか微妙💦 バスの標識かな? 山口瞳氏は山前駅からタクシーで3分で競馬場に着いたと記している。 google先生によると1.5キロ、徒歩18分との事。そろそろ・・・ お、朝日の向こうに病院らしき影が 着きました!太陽の方角が3コーナー。 出典:国土地理院撮影の空中写真(20…
鎌倉に「鎌倉文学館」という施設があります。その文学館が企画した「さんぽ」に参加することが出来ました。
Masculin:というわけで、今日は吉行淳之介氏の百回目の誕生日なんです。早いもので亡くなってからもちょうど三十年で。 Féminin:そうよね、「第三の新人」の皆さんは大正生まれで、ウチの父も同世代だったから…ねぇ、そもそも貴方はいつ頃から吉行さんの愛読者だったの? M:ウ~ン、多分お姉様と知り合う少し前、高校に入った頃じゃなかったかなぁ。ほら内外の作家を手当たり次第に乱読していて、たまたま第三の新人諸氏に惹かれるものが。それも小説以上にエッセイで、同じようなことは僕と同世代の坪内祐三や福田和也も書いてましたけど。 F:良かった、小説からじゃなかったのね、吉行さんの。 M:どういう意味かな…
(ポピュラー・カルチャー論講義補遺)「アメリカ」を考える(13)庄助(1950年生)10歳とモデルガン このシリーズの2回目に述べたように、1950年代から60年代初頭にかけて、アメリカのテレビドラマが日本のお茶の間(←死語)に溢れていました。8回目にも引いた山口瞳『江分利満氏の優雅な生活』は、長男「庄助」とモデルガンのエピソードから始まります。 「少年はしばらくコルトに凝ったことがある。食事中も手離さず、夜も抱いて寝たが、1年経(た)って小遣(こづか)いをためてSNUB-NOSE.38を買った。私立探偵(プライベート・ディテクティブ)のつもりである。「サンセット77」というテレビ映画をご存知…
また別のゼミ卒業生へのリンクです。 ギブアンドテイクばかりじゃなくてギブが少し多くてもいいと考えられること。それが学びや成長の源泉になる。 | Interview | Mastery for Service 関西学院 (ポピュラー・カルチャー論講義補遺)「アメリカ」を考える(8)保養・娯楽施設の接収をめぐって 作曲家・ピアニストの大野雄二(1941年生まれ)の代表作といえば、ルパン三世のテーマがまずあがってくるでしょう。 158p「なぜ大野雄二さんが音楽家になったのかというと、そもそもこの大野屋が戦後すぐ連合国軍の保養施設として接収され、幼少期にアメリカの流行音楽に触れたことが影響しているそう…
news.yahoo.co.jp 元不登校YouTuberの少年革命家・ゆたぼん君が高校を受験したそうですが不合格で高認(旧・大検)を受検するそうです。ゆたぼん君は小中の大半を不登校で過ごして、中3の半年ほど登校して高校受験に挑みました。 内申はほとんど点がないとおもうので最初から不利だったとは思います。勉強はしないで自由にいきていたので学力試験もきびしかったと思います。 なんとか高認は合格してほしいものです。高認といえば昔は大検といっていました。さらに昔は専検といっていました。作家の山口瞳氏のお父さんは専検合格して早稲田大学に合格していました。 大検は昔は難しかったそうです。しかも年1回の受…
読んだ 谷川俊太郎「定義」 山口瞳「江分利満氏の優雅な生活」 井上隆史「大江健三郎論 怪物作家の「本当ノ事」」 INA「牛乳配達DIARY」 柴崎聡編「石原吉郎セレクション」 INA「つつがない生活」 観た 神代辰巳監督「青春の蹉跌」 成瀬巳喜男監督「めし」 アキ・カウリスマキ監督「浮き雲」 塚本晋也監督「電柱小僧の冒険」 岡本喜八監督「大学の山賊たち」 小津安二郎監督「浮草」 マヒトゥ・ザ・ピーポー監督「i ai」 増村保造監督「赤い天使」 村上透監督「野獣死すべし」 周防正行監督「Shall we ダンス?」 根岸吉太郎監督「探偵物語」 増村保造監督「卍」 アキ・カウリスマキ監督「希望のか…
*1 競馬を題材にした創作は、何も小説の類に限らずそれぞれのジャンルにすでにそれなりにあるけれども、ギャンブルとしての競馬に合焦したものが多く、また多いがゆえに定番でそれだけ陳腐な定型になってしまっているところがある。織田作のこの作品などは、それら競馬ものの古典のように語られることもあるけれども、その内実はともかく、それら競馬ものの創作という意味では、確かに早い時期のものであることは間違いない。少なくとも、大衆娯楽としての側面から見た競馬という意味では、ある種の原風景みたいなところはあるだろう。 織田作は言うまでもなく、武麟、安吾に太宰、ええい、檀一雄に田村泰次郎に火野葦平に林芙美子に、いずれ…
Amazonで「居酒屋兆司」を検索しても本が見つからなかった。もうこれは幻の一冊なのかもしれない。古本屋で2冊で100円で買ったのだが。 山口瞳は江分利満氏の優雅な生活をオレは持っていて、この本は3回読んでいる。複数回読んでいるのは他には、夏目漱石と村上春樹くらいなので、数回読んでいるこの扱いは特別だ。 江分利満氏の優雅な生活 (ちくま文庫 や 38-1) 作者:山口 瞳 筑摩書房 Amazon さえない電気会社の社員寮で暮らしている、ツマと息子がいる男がいろいろな生活の悲哀の中で頑張って生きているのを読むのが癒やしになる。そうなんだよな、うまくいかないよな、男だって女だって。でも、なんとかみ…
火曜日。 本日も雨。 午後からバンドがレンタルスタジオに。 もはやバンドとは云えない出来でした。 TMネットワークの楽曲を提案した者は自分が歌うと言いキーも決めたのに。 今年度最後の音合わせはお話にならないレベルでした。 このバンドを辞めたい。 年度末だし。明日は定休日。 お天気は回復するようです。帰宅して大根の皮をピーラーで剝いていたら左手親指の皮も剝いてしまったようで、白いはずの大根が赤く染まり、親指は血だらけに。 先ほどまで傷口にウエットティッシュをあてて血を止めていました。 止血は成り、今はギターを弾くことも可能です。 親指をグリップさせて6弦を押弦することは出来ませんが。明後日と明々…
メンタルヘルスクリニックを2週間ぶりに訪問。2週間くらいしたらまた来て、と多田先生に言われたので、それを守るために。こういう言われたことを守ろうとする真面目さがメンタルにはマイナスなんだろうと自己分析したりもするが、行かないとずっと心に重しとしてのしかかるので、行くしかないのだ。そういう性分なのだ。大分良くなってきたので行かなくてもいいのではないか、天気もよくないし。と、おもったが、電話をして本日の15:30から予約してしまえばけっこう気持ちはすっきりだ。もう行くしかないと、観念した。 昼ご飯にハンバーグを焼いて、息子とツマに食べさせる。昨日20%引きだったのを買っておいたのだ。 午後になって…
THE TED TIMES 2024-11「福田村事件」 3/15 編集長 大沢達男 映画館みたいな映画館、黄金町の「シネマ ジャック&ベティ」で、『福田村事件』を観ました。 1、「シネマ ジャック&ベティ」 見逃していた映画がありました。 ネットで調べたら東京と神奈川ではたった1館、横浜・黄金町の「シネマ ジャックアンドベティ」で、やっていることがわかりました。 ようし、行ってみるか。 京浜急行の横浜駅で、ちょっと戸惑いました。どの電車に乗ればいいのだろう。 もちろん各駅停車で、戸部、日ノ出町、黄金町、横浜から三つ目です。 駅を出て、川を渡り二本目を左に曲がり、三本目の通りの角。10分弱で簡…
人事異動の季節ですねえ~。上司の異動はいいけどその穴を誰が埋めるのか定かでなく嫌な予感しかしないのでとりあえずホテルニューグランドに行くことにしました(唐突) さてここで前回のブログを見てみましょう(唐突2) 横浜と言えば私の積年の憧れ、ホテルニューグランド✨昭和2年創業、ナポリタンもプリンアラモードもここが発祥と言われ、世界からたくさんの著名人が訪れ、私の大好きな作家山口瞳も常連でしたが、ナポリタンもプリンアラモードもさすがの2000円越えだしなかなか敷居が高く未踏の地でした。 ということで前回はアフタヌーンティーを満喫して来ましたので、今回は名物メニューの未踏を踏んじゃうぜ〜♫なぜなら色ん…
引用元:amazon.co.jp 大正15年に生まれで、数え年が昭和の元号と一致している江分利満(エブリマン=every man)の日常を描いた山口瞳の小説が原作 every manという表現はあまり聞いたことがないけれど、意味的にはordinary man(どこにでもいる一般的なひと)という意味だろう サントリーの宣伝部で働いているこの男は30代 仕事ぶりもパッとせず、若い世代からのウケも今ひとつ(時代だろうか、今で言えば風貌も社内での存在感も50代くらいに見える) 夕方に仕事を終えるとよく深夜(明け方近く)まで飲み歩いてはクダを巻いていた 彼のそんな様子をいつも気にかけて見ていた婦人画報編…
えらい古い記事が目に留まった。 www.yomiuri.co.jp食事のパンにティッシュを敷くのは是か非か。教育上どうだとかいう話がしたいわけではない。ただ私は食に関しては道具そのものへのこだわりは薄いが(ダイソーで充分)「器がない」ことへの忌避感は強い気がする。ちょっと菓子をつまむのにティッシュを敷いたり、あるいは内袋を広げて代用したりするのは軽いストレスになる。「手に持ったまま」も鬱陶しい。やはり手頃な皿がほしい。 インスタントラーメンを鍋のまま食べる →論外 醤油皿なしでスーパーの握り寿司を食べる →かなり嫌 マグカップで煎茶を飲む →嫌(ティーバッグなら可) ラーメンをうどん丼で、うど…
梅の花を観、馥郁たる香りに身を浸し、のどかな春の日を過ごしました。梅は満開で散り始める直前でした。今週が見頃でお勧めです。梅林は広くないので、何かのついでに観賞するのがいいかもしれません。茶処「てんてん」で名物「白玉しるこ」を味わうのがいいと思います。今日の梅林の様子です。 (↑上の写真)左=天満宮参道、中=天満宮本殿、右=茶処「てんてん」 (↑上の写真)左と中=梅林の様子、右=山口瞳文学碑 (↑上の写真)白梅の様子 (↑上の写真)紅梅の様子
ゆうちょ銀行1億円の、担保口座遺す‼️ 奥野史子さんの事やで🍀 引退するみたいやで。 ご両親の、篠原洋さん(柔道の篠原選手)と、山口瞳さん⬅️デスブログの人やで。既に鬼籍と聴いてるわ。 「生きとったんかワレ⁉️」 日本空手道連盟玄和会医療部門外科担当医、多米先生。 愛人の、ウノーサノーと、ユ・リ・パのとこに行くみたいやわ。 煙草を吸う、駄目な人。 周りの人達は、 「たまに見る人形❗️」 ガレージバンドやで。 追記 ホテルニュー淡路で、江原さん(オーラの人)と、美輪明宏さんと、片瀬那奈さんと、山口孝之さんを、見届けとると。 篠原洋さんと、山口瞳さんは、社会福祉法人を、取り仕切ってた人達。社会福祉…