詩人・小説家。石川県出身、金沢生まれ。明治22年(1889年)〜昭和37年(1962年)。 北原白秋の引き立てで詩壇に登場。萩原朔太郎らと交流を結び、哀愁孤独をうたう抒情詩人として活躍。のち小説に転じ、自らの苦しい半生を題材に自伝的小説を数多く発表した。代表作は詩集に「愛の詩集」「抒情小曲集」、小説に「幼年時代」「性に眼覚める頃」「あにいもうと」「杏っ子」「蜜のあはれ」「かげろふの日記遺文」等。朝湯を好んだ。
UーNEXTでドラマ『あにいもうと』を視聴しました。 原作は室生犀星。 脚本は山田洋二氏。 プロデューサーは石井ふく子氏。 主演は大泉洋さんと宮﨑あおいさんです。 目次 ドラマ『あにいもうと』 室生犀星 室生犀星記念館 ドラマ『あにいもうと』 室生犀星の『あにいもうと』は何度も映像化されています。 今回視聴したのは、2018年TBSの特別企画ドラマです。 私は原作を読んでいないのですが、ドラマだけを見ていると、完全に山田洋次ワールド。 1972年のドラマ『あにいもうと』も山田洋次氏が脚本を書かれていますが、その時の主演は渥美清さんと賠償千恵子さんですから、それこそ『男はつらいよ』の世界でしょう…
犀川に架かる桜橋。 室生犀星夫妻を描いた「つくしこひしの歌」の 舞台が、ここ桜橋です。 【わたくし、 七時半には桜橋の土手のうえにまいり、 桜橋の方に向いて歩いていくことにいたします】
2021年10月9日 老境に入った実家の家人らの朝は早い。もう、老境を視界に捉えた僕の朝も必然早くなる。朝食はもとより、母が息子に3食食べさせようとするのが、不思議。「もう、私一日一食よ。三食食うなんてブルジョアの仕草ですよ」と発言して、白眼視されたので外出。 地方都市からのぉ 途中、小学校の掲示板にコロナ罹患者への白眼視を諌める旨の貼り紙。事実、駐車場に置かれた県外ナンバーの車がコインスクラッチされたり、ノーマスク勢が叱責されたり、といった村社会丸出しの所作が横行しているようだ。こんな時こそ、人品骨柄が問われるし、閉じてシュリンクして、老いさらばえていくのが、中規模地方都市の一般なのだろう。…
金沢21世紀美術館の予備知識 金沢21世紀美術館 ネガティブな口コミ ネガティブになる要因 Ⅰ 新しいもの、前例のないもの、自分が理解できないもの 尾山神社の神門 ”映える” 神門 反対運動 金沢21世紀美術館 現代美術館に反対運動 新しいもの、前例のないものに対する拒絶反応 芸術は主観的なものだ 金沢21世紀美術館のコンセプト 従来の美術館のイメージを払拭して… 新しいもの、前例のないもの、自分が理解できないもの 年配の方の反応 キャンベルのスープ缶 優しい心で味わいましょう したり顔で頷く必要はありません 次回は、子供連れでの入場について 金沢21世紀美術館の予備知識 金沢21世紀美術館 …
酷暑がなかなか終わってくれない。手元にある詩集や歌集をパラパラめくりながら、夏の暑さを罵倒したり呪ったりした作品ってあるのだろうか探してみたが、見つからない。もともと、冬や秋に比べると夏をテーマやモチーフにした詩歌は少ない。それに、暑くてたまりませんなどと詩や短歌で文句を言ってみても始まらない。見つからないのも当然か。というわけで、最初の趣旨に沿う作品は見つからなかったが、せっかくだからいくつかの夏の詩と短歌を拾ってみた。以下、そのいくつか。(*は私の注釈や感想)◇◇◇村野次郎 土用照朝よりきびしひとむらの茅萱〔ちがや〕炎となりて目に来る ひびわれて土熱〔ほ〕めきたつ日の盛り風死して目に動くも…
室生犀星の「名園の落水」の一節があります。 名園とは、兼六園のことなのでしょうか。 【池の中洲に海底石の龕塔が葉を落とした 枝垂桜を挿んで立っている。 それを見ながら横になっていると、滝の音とは 違う落ち水のしたたりがお亭の入口の方でした】
室生犀星の随筆を読んでいると、彼と親交のあった萩原朔太郎の話題がたびたび出てきます。同時代を生きた2人が嫉妬のような黒い感情にとらわれずに親愛を交わしている様子が感じられて、ほっとします。2人とも孤独を背景として作品を作りながらも、それとの向き合い方がずいぶん異なっているように感じます。だからこそぶつかり合わずに済んだのかもしれません。 室生の随筆に引用されていた、萩原の短文があります。『病気の狼』と題された文章です。これを読んだときに、まるで自分のことが書かれているような気がしてはっとしました。 孤独に慣らされた狼は、月の夜に、白くつもった雪の上を歩くのを恐れるのである。何故と言えば、白く光…
金沢 晴れ、絶好の桜撮影日和となりそうです。何かと桜ネタが続いており、一休みです。早咲きの桜と一緒な時期に咲く、室生犀星ゆかりの雨宝院「杏の花」です(笑)【ウィキペディア引用】室生 犀星(むろう さいせい、1889年〈明治22年〉8月1日 - 1962年〈昭和37年〉3月26日)は、日本の詩人・小説家。石川県金沢市出身。1934年に「あにいもうと」を発表。第2次世界大戦後も沈黙があったが、1956年の『杏っ子』で復活をとげ、その後は小説家として名を上げた。 kanazawa10no3.hatenablog.com kanazawa10no3.hatenablog.com【撮影場所 犀川沿い雨宝…
田端は坂の多い町です。 大正3年、田端に越してきたばかりの、当時まだ東京帝国大学の学生であった芥川龍之介(明治25.3.1~昭和2.7.24 小説家)が、友人の井川恭に宛てた手紙(大正3.11.30)で、 「たゞ厄介なのは田端の停車場へゆくのに可成急な坂がある事だ それが柳町の坂位長くつて路幅があの半分位しかない だから雨のふるときは足駄で下りるのは大分難渋だ そこで雨のふるときは一寸学校が休みたくなる」 と書いて送るほど。 (一高時代の芥川龍之介) 芥川が田端に引っ越してきた頃の田端駅は、けっこう長い間工事中で、現在の田端駅の場所とは違うところ(現在の田端駅より北西、京浜東北線と山手線が分岐…
以前紹介した異色の秀作「蜜のあわれ」が今 ↓GYAO!で無料視聴できます。2月12日(日)まで↓ 蜜のあわれ GYAO!情報より引用させていただきます。 おじさま、あたいを恋人にして頂戴。短い人生なんだから、愉しいことでいっぱいにするべきよ室生犀星の幻想文学を映画化。金魚と作家と幽霊が織りなす、艶やかで濃密な恋の物語!自分のことを「あたい」と呼び、まあるいお尻と愛嬌のある顔が愛くるしい赤子(二階堂ふみ)は、共に暮らす老作家(大杉漣)を「おじさま」と呼んで、かなりきわどいエロティックな会話を繰り返し、夜は身体をぴったりとくっ付けて一緒に眠る。しかしなにやら様子がおかしい。赤子は普通の女とは何かが…
こんにちは! 吉田菊子です。 ほぼ毎週木曜日の夜9:30から、20~30分、朗読をお届けする、zoom白菊朗読会。 前回、4月18日にご参加くださった皆さん、ありがとうございました! 今度は4月25日(木)です。 zoomミーティングに参加するには、 以下の「Launch Meeting - Zoom」と青い文字で書いてあるところをクリックしてください。 ミーティングIDやパスワードの指定をする必要はなく、直接、ご参加いただけます。 (青い文字の下にある【注意事項】も、必ずご確認ください。) Launch Meeting - Zoom ※ 過去の回の青い文字をクリックしても、ご参加できません。…
室生犀星は『性に目覚める頃』に続いて、大正九年にやはり新潮社から『結婚者の手記』『蒼白き巣窟』と三冊の小説を上梓している。これらの二冊は未見だが、昭和十一年に『近代出版史探索Ⅲ』436の非凡閣から『室生犀星全集』が刊行され、その第七巻がそれらのタイトル作を含めた初期作品集として編まれている。 (非凡閣) ここで取り上げたいのは短編集『蒼白き巣窟』で、いくつかの犀星の「年譜」にはこの「青白き巣窟」が講談社の『雄弁』に掲載予定だったが、目次にタイトルが残されただけで、全文が削除されたとある。しかし犀星としても、愛着があったようで、そのまま捨ておけず、内務省の検閲を経て、短編集のタイトルとすることで…
相楽 伊織(さがら いおり) 生年月日:1997年11月26日 身長:164cm スリーサイズ:B-- W-- H-- カップサイズ:推定Eカップ Instagram 相楽伊織 彼女は美ヒップ 週刊ポストデジタル写真集作者:相楽伊織小学館Amazon相楽伊織 ヤングガンガンデジタル限定写真集「Winter memories」 (デジタル版ヤングガンガン特別編集)作者:相楽伊織,西條彰仁スクウェア・エニックスAmazon漫画アクションデジタル写真集 相楽伊織「心、しずかに。」作者:LUCKMAN,相楽伊織双葉社AmazonFLASHデジタル写真集 相楽伊織 Secret Story作者:相楽 伊…
室生犀星の『性に目覚める頃』所収の「抒情詩時代」と「性に目覚める頃」には明治末期の金沢の貸本屋や書店事情が描かれ、言及されているので、それらもトレースしてみよう。 犀星は十五歳のころから俳句を作り、また小品を書き、博文館の『少年世界』を読む一方で、俗悪な雑誌や講談本の女たちの口絵などに魅せられ、それらを写すために貸本屋によく出入りしていた。その店の光景は次のようなものだ。 そこには毒毒々しいまでに彩描された侠客伝や、盗賊物や、お家騒動ものなど、その表紙の美しさを競うてならんでゐた。私はそれらを眺めるとき、心がおのづから躍ることを感じた。美しい口許が鋭い銀箔をつかつた短刀を咥へた女や、またはかひ…
世には二種類の人間がある。一方の種属の者は、いつもムダな死金を使い、時間を空費し、無益に勢力を消耗して、人生を虚妄の悔恨に終わってしまう。彼らは「人生の浪費者」である。反対に他の者は、物質上にも精神上にも、巧みにそれの最高能率を利用して、人生を最も有意義に処世する。彼等は「人生の所得者」である。ところでこの前者の範疇は僕(萩原朔太郎)であり、後者の典型は室生犀星である。自ら風流人を以て任じ、且つ風流の幽玄な哲理をよく説いている。僕は風流について深く知らない。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。さて、これを読んで私は何れの者に属するのかと考えてみれば、やはり朔太郎の種類に与するものであるか…
こんにちは! 吉田菊子です。 ほぼ毎週木曜日の夜9:30から、20~30分、朗読をお届けする、zoom白菊朗読会。 前回、4月11日にご参加くださった皆さん、ありがとうございました! 今度は4月18日(木)です。 zoomミーティングに参加するには、 以下の「Launch Meeting - Zoom」と青い文字で書いてあるところをクリックしてください。 ミーティングIDやパスワードの指定をする必要はなく、直接、ご参加いただけます。 (青い文字の下にある【注意事項】も、必ずご確認ください。) Launch Meeting - Zoom ※ 過去の回の青い文字をクリックしても、ご参加できません。…
これまでに萩原朔太郎が大正十二年の『青猫』に続いて、同じ新潮社から『蝶を夢む』や『抒情小曲集』、また室生犀星のほうは十一年に『田舎の花』を刊行していることを既述しておいた。しかし犀星は朔太郎と異なり、それまでに大正九年の『性に目覚める頃』を始めとして、やはり新潮社から『結婚者の手記』『蒼白き巣窟』『美しい氷河』『走馬燈』といった小説集を出し、作家としてもデビューしていたのである。 それは詩集の出版が朔太郎とのコラボレーションによっていたように、小説を書くことは『愛の詩集』の上梓をきっかけにして、芥川龍之介や谷崎潤一郎と知り合った影響も大きいと思われる。犀星は『自叙伝的な風景』において、最初の作…
前々回の新潮社の「現代詩人叢書」に室生犀星の『田舎の花』が含まれていることを示したばかりだが、これも犀星が萩原朔太郎と同じ詩話会で『日本詩人』の編集に携わっていたこととリンクしていよう。 しかし犀星の処女詩集『愛の詩集』は朔太郎の『月に吠える』がそうだったように、大正七年に感情詩社から刊行されている。それらの経緯と事情を記せば、同五年に朔太郎と犀星は詩雑誌『感情』を創刊し、八年まで全三十二冊が出された。発行兼編輯人は室生照道=犀星で、感情詩社からの発行だった。それもあって、犀星の『抒情小曲集』と『第二愛の詩集』も続刊され、感情詩社は所謂プライベートプレスにすぎなかったけれど、これらの詩集を出版…
こんにちは! 吉田菊子です。 ほぼ毎週木曜日の夜9:30から、20~30分、朗読をお届けする、zoom白菊朗読会。 前回、3月28日にご参加くださった皆さん、ありがとうございました! 今度は4月11日(木)です。 zoomミーティングに参加するには、 以下の「Launch Meeting - Zoom」と青い文字で書いてあるところをクリックしてください。 ミーティングIDやパスワードの指定をする必要はなく、直接、ご参加いただけます。 (青い文字の下にある【注意事項】も、必ずご確認ください。) Launch Meeting - Zoom ※ 過去の回の青い文字をクリックしても、ご参加できません。…