日本語の詩について 江戸期まで。 戦後すぐくらいまでであっても 日本には3つの定型詩があった。 それは俳句と短歌と漢詩である ◎古池や 蛙飛び込む水の音 ◎泥棒をとらえてみれば我が子かな ◎痩せガエル負けるな一茶ここにあり ◎蝶々が韃靼海峡を渡っていった ◎咳をしても一人 ◎分け入っても分け入っても青い山 ◎あらざらむこの世のほかの思い出に 今ひとたびの会うこともがな ◎春風の花をちらすとみる夢は 覚めても胸のさわぐなりけり ◎まゆのごと白く光れる雲ふえて そこはとなきやさしさ誘う ◎愛人でいいのとうたう歌手がいて言ってくれるじゃないのと思う 俵万智『サラダ記念日』(1987年) ◎漢詩 下の…