Yo puta(2004)
世界最古の職業、それは「娼婦」。SEXという「行為」を媒介に貨幣が流通するこのビジネスは、人類の歴史とともにあった。為政者による法の規制をものともせず、世界各国で行われたきたこの職業は、秘密裏でありながら公然と存在する。この映画は誰もが興味を持ちながら、なかなか知ることのできない「娼婦」という仕事の実態を、彼女たちへのインタビューやプライベート映像、ドラマなど多彩な映像で構成した21世紀の性のバイブルである。
映画の大部分を占めるのが、娼婦たちへインタビュー。彼女たちばかりでなく、「買う」側の男たちの発言も交え、女と男それぞれの立場からの「欲望」が浮かび上がってゆく。さらにその中に散りばめられた至言の数々、人種・国籍・年齢もバラバラの無名の娼婦たちが語るSEX観が、いつしか社会の断面をスライスし、人生の真理を鋭く突く。この映画は性にまつわるユニークなアフォリズム(金言集)だ。