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国際キログラム原器

(サイエンス)
こくさいきろぐらむげんき

[英] International Prototype Kilogram
国際キログラム原器は、1キログラムの質量を定義する人工物。フランス・パリ郊外にあるセーヴルの国際度量衡局(BIPM)に、2重の気密容器で真空中に保護された状態で保管されている。
白金(約90%)・イリジウム(約10%)を主成分とする合金で作られており、高さ・直径ともに39ミリメートルの円柱状をしている。

先に長さの単位メートルを定義した後、10センチ×10センチ×10センチの体積の約摂氏27度(絶対温度300ケルビン)の純水の重さが1キログラムとされ、それと同じ重さになるように国際キログラム原器を作成した。

測定の際は室温、器具、原器共に同じ摂氏27度になるよう調整し、専用の器具を用いて原器を移動させて測定を行う。人間の手で触ったりすると、熱が原器にうつり、それによって原器の周辺に上昇気流が発生し、原器自身を上方に押し上げ、実際よりも軽い数値が出てしまうので、それに対する処置である。この上昇気流による軽くなる方の誤差は、人間の皮膚から剥離したタンパク質の付着による重量増加よりも大きい。

なお、この測定はフランスのメートル博物館の位置による。重力はその位置、特に緯度によって変化する(高緯度地帯の方が重力は大きくなる。赤道付近は最小)ので、緯度も意味を持つ。

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