世界2024年5月号[雑誌] 岩波書店 Amazon 2024年3月5日、京都地裁にていわゆる「ALS嘱託殺人事件」の主犯格とされる大久保愉一(よしかず)被告に対して懲役18年の実刑判決が下り、判決文では「被告人の生命軽視の姿勢は顕著であり、強い非難に値する」と断ぜられた。 この事件はマスメディアで「ALS嘱託殺人事件」と呼ばれているので、ALS嘱託殺人にのみ焦点があたり、そこから安楽死についての意見がSNSなどに書かれることになる。この記事の著者はこれまでも『世界』で安易な想像から安楽死について語る人が多いことに苦言を呈しているのだが。 そして、大久保愉一被告の今回の裁判では三つの罪が同時に…