1 唯々諾々(いいだくだく)−韓非子_八姦篇 まぁ、いわゆる「言いなり」と言うやつであるが、これも韓非子の出典である。 あまり良い用語として使われないのは、実際に主人の言うことを鵜呑みにして全く反論をしない状況は、主人にとっても従者にとっても不幸な関係であるからである。 日本人はとかく争いを避け、穏やかで秩序に従順な民族であるとよく称賛されているが、それが実際事実であるならば、私などは、それは単に長いものに巻かれ、権力者や空気というものに唯々諾々と従っているだけなのではないかと感じたりする。なぜなら、日本人の従順さには、どこか自らのアイデンティティーや個性、場合によっては生命すらも軽視する傾向…