Nicht versöhnt oder Es hilft nur Gewalt wo Gewalt herrscht
1965年の西ドイツ映画。
フランス出身のジャン=マリー・ストローブ監督の長編映画第1作。
ニュー・ジャーマン・シネマの先駆的作品として有名。映画祭で『妥協せざる人々』の邦題で上映された。
ジャン=リュック・ゴダールの『カラビニエ』(1963)などと共に、ブレヒトの影響を受けた、60年代末の反体制映画の先駆的作品でもある。
原作はハインリヒ・ベルの小説『九時半の玉突き』だが、もともと前衛的手法で書かれた長大な原作の一部を抜粋、をさらに大胆に再構成しているため、劇映画ではあるが、一度観ただけで物語を把握するのは不可能に近い。
ケルンの老舗ホテルで80歳の誕生日を迎える老建築家ハインリヒ・フェーメルを中心に、彼の青年期以後、3代にわたる建築家一族の歴史を軸に、ナチスの軍国主義に支配され、民主化の時代にあってもその影響下にあるドイツの20世紀の歴史が批判的に描かれる。
和解せず/マホルカ=ムフ (ストローブ&ユイレ コレクション) [DVD]