(英語)【historical materialism】 (ドイツ語)【materialistische Geschichtsauffassung】
唯物論の立場から、階級闘争という弁証法的なメカニズムによって歴史法則を説明する理論。
「物質所有」に依存する社会に限って説明できる部分があるが、「物質所有」を当為的に支配するのは、逆に非効率を生み出す場合が多い。
マルクス主義の歴史観として有名であり、「史的唯物論」を根拠に正統化を図ると、「プロレタリア革命」や「プロレタリア独裁」という発想になる。歴史法則に囚われない自由主義社会においては、「史的唯物論」を根拠に社会主義を選択することは難しい。
※用語としては、「唯物史観」が一般的。「史的観念論*1」の対義語であり、学問的な正確を期す場合にはこちらの方を使うことが多い*2。