アマゾンプライムで睡眠薬代わりに見始めたら、ぐいぐい引き込まれる映画だった。原作が東野圭吾で、主演が阿部寛、松嶋菜々子という豪華キャストだから当然ではある。 が、最高に魅力的だったのは、背信の妻が作った借金を取り立てる闇金業者から逃れるために、14歳の娘を連れて夜逃げする父親役の小日向文世だった。事件の26年前当時の黒い頭髪の多さや、大写しされる顔の肌の張りの若作りからは、一瞬この俳優さんとはわからなかった。年齢を重ね、身元を隠し原発作業員として日本全国原発のあるところを転々とする生活と、私はよくわからないが放射線量と隣り合わせの生活でふけていく様子と、舞台演出家として成功した娘を思う優しい笑…