物理電池の一種。名前の通り、原子力(原子エネルギー)を利用した電池。
一次電池だが非常な長寿命を持つので特殊用途で使用される。
放射性核種(放射性同位体)の崩壊熱を利用し、その熱を熱電対(ゼーベック効果)を利用して電力に変換する。これは変換効率としては低いが、α崩壊なので遮蔽しやすいというメリットがある。
材料としてはプルトニウム238やポロニウム210などが利用される。核エネルギーはエネルギー密度が極めて高いので、性能のよい(寿命の長い、出力の大きい)電池が作れることになる。
燃料たる核種の崩壊が進めば次第に発熱量は低下し、出力も低下していくことになる。が、数年単位で高出力を維持できるため、現在でも外惑星探査分野では重用されている。逆に技術発達に伴い、体内埋め込み分野や太陽電池で電力をまかなえる人工衛星分野では使われなくなっている。