世界遺産のうち、世界遺産条約(世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約)第11条第4項に記載されている「危険にさらされている世界遺産一覧表」に載っているもののこと。開発とか災害とか紛争とか自然による風化とかが原因で、そのままでは失われてしまう自然遺産と文化遺産をこう呼ぶ。2006年7月現在で31カ所ある。一覧については下記参照。
ヨーロッパ
- ドイツ連邦共和国
- ドレスデン・エルベ渓谷*1
- セルビア共和国
- コソヴォの中世建造物群*2
アフリカ
- エジプト・アラブ共和国
- アブ・メナ
- エチオピア連邦民主共和国
- シミエン国立公園
- ギニア共和国及びコートジボワール共和国
- ニンバ山厳正自然保護区
- コートジボワール共和国
- コモエ国立公園
- コンゴ民主共和国
- ヴィルンガ国立公園
- ガランバ国立公園
- カフジ-ビエガ国立公園
- サロンガ国立公園
- オカピ野生生物保護区
- セネガル共和国
- ニオコロ-コバ国立公園*3
- タンザニア連合共和国
- キルワ・キシワニとソンゴ・ムナラの遺跡群
- 中央アフリカ共和国
- マノヴォ-グンダ・サン・フローリス国立公園
- ニジェール共和国
- アイールとテネレの自然保護区群
アジア
- アゼルバイジャン共和国
- 城塞都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔
- アフガニスタン・イスラム共和国
- ジャムのミナレットと考古遺跡群
- バーミヤン渓谷の文化的景観と古代遺跡群
- イエメン共和国
- 古都ザビード
- イラク共和国
- アッシュール(カラット・シェルカット)
- 都市遺跡サーマッラー*4
- イラン・イスラム共和国
- バムとその文化的景観
- インド
- マナス野生生物保護区
- エルサレム(ヨルダン・ハシェミット王国による申請遺産)
- エルサレムの旧市街とその城壁群
- パキスタン・イスラム共和国
- ラホールの城塞とシャーリマール庭園
- フィリピン共和国
- フィリピン・コルディリェーラの棚田群
アメリカ
- エクアドル共和国
- ガラパゴス諸島*5
- チリ共和国
- ハンバーストーンとサンタ・ラウラ硝石工場群
- ベネズエラ・ボリバル共和国
- コロとその港
- ペルー共和国
- チャン・チャン遺跡地帯
2006年7月解除
- ドイツ連邦共和国
- ケルン大聖堂
- アルジェリア民主人民共和国
- ティパサ
- セネガル共和国
- ジュッジ国立鳥類保護区
- チュニジア共和国
- イシュケル国立公園
- インド
- ハンピの建造物群
2007年の解除
- ベナン共和国
- アボメイの王宮群
- ネパール王国
- カトマンズの谷
- アメリカ合衆国
- エヴァグレーズ国立公園
- ホンジュラス共和国
- リオ・プラタノ生物圏保護区
※なお、「保存のために大規模な作業が必要とされ、かつ、この条約に基づいて援助が要請されているもの」と条約文では記されているが、記載原因が周辺の開発計画だった場合には「開発計画が中止されました」といって危機遺産から解除されるので「作業が必要」という言葉のイメージとはちょっと違う。