2019年1月号掲載 毎日新聞夕刊報道グループ記者(当時)/藤原章生 夢の中では時間が歪む。この前、朝方目覚めて変な気分になった。見知らぬ老若男女4、5人と飛行船のようなものに乗ってどこかに戻っている。空港のような所に降り立ち、2日後にまたそこで会おうと言って別れ、みな迎えの車などに乗ってそれぞれどこかに帰っていく。 私は数年前まで暮らしていた練馬区の南大泉か、高校卒業まで暮らした足立区の、今は大きな舎人公園の下になっている「古千谷」と呼ばれる町に戻ろうとしている。いずれも畑のある街並みだが、夢なのでどこなのかははっきりしない。私は外国から戻ったようでもあるが、それもよくわからない。 帰る途中…