お題「心に残っていることば」 小さい頃の私は、とても泣き虫な子どもでした。 泣き虫っぷりを数値に換算して普通の子どもが70としたら、私は1000泣く子でした。 お月様が睨んでいると泣き、山が追いかけてくると泣き、動物園が臭いと泣き、跳び箱が怖いと泣き、プールが怖いと泣き、何かにつけ泣いて泣いて泣いて、とにかく手に負えない子どもでした。 そんなユウコ少女は、小学1年生の時、同じクラスの広田君(仮名)にいつも泣かされていました。 広田はしょっちゅうクラスの男子を蹴ったり首を絞めたりしている乱暴な子で、けれど力が強くて、かけっこも学年一早くて、誰も彼には逆らえませんでした。 広田とは家が近所で、下校…