春にS君から卓球台をもらった。 もらったというより彼の家にはスペースがなく、 無理やり頂戴したのだ。卓球台といっても本物とは違い、小型の家庭用のものである。車の後部にぎりぎり収めることができたから運んできた。 玄関の前の部屋は友人が来ると大掃除をして客間にするけれど、普段はまるで物置のようになっている。そこを卓球台を常設することにして、今まであった荷物は台の下に置いた。狭いけれど初心者のピンポン程度なら可能だ。 ピンポンは一人ではできない。普段はまるで家庭内別居状態のような同居人?を誘い球を打つ。スポーツが大嫌いな彼は最初は渋々付き合っていたが、最近はピンポンの15分間は進んで時間を提供してく…