検挙または処分された犯罪者のうち再犯者が占める割合。
再犯率とは異なる概念で、その値や傾向は再犯率とは必ずしも一致しない。しかし、報道などでは再犯率と称して再犯者率が報じられることが多いので注意が必要。
→再犯率
たとえば今年処分された犯罪者は A さんと B さんの二人だったとします。A さんは再犯で、B さんは初犯です。この年の「再犯者率」は 50% です。翌年には A さんと C さんが処分されました。A さんは当然再犯、C さんは初犯。この年も「再犯者率」は 50% です。こんな感じで毎年 A さん + 別の初犯の人が処分される、というのが 10 年続くとすると、「再犯者率」は毎年 50% ですが、「再犯率」は約 9% になります。
また、二年目で B さん(再犯)と C さん(初犯)が処分され、三年目は C さん(再犯)と D さん(初犯)、四年目は D さん(再犯)と E さん(初犯)…というパターンで再犯者は全員前科一犯になっているとすると、「再犯者率」は同じく毎年 50% ですが、10年目の時点での「再犯率」は約 91% ということになります。
どちらも極端な仮定ですが、一般に「再犯者率」からは「再犯率」(あるいはある犯罪の再犯性が高い/低いといった情報)は全くわからないという点はご理解頂けるかと。
「再犯率」は,犯罪により検挙等された者が,その後の一定期間内に再び犯罪を行うことがどの程度あるのかを見る指標 https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/63/nfm/n63_2_5_1_1_4.html 犯罪白書h28 コラム 犯罪統計における「再犯」とは?-再犯率と再犯者率の違い- 再犯は,一般に,一度罪を犯した者が再び罪を犯すことをいうが,犯罪統計においては,再犯に関連する指標が,その目的に応じて異なる意味・内容で用いられている。ここでは,誤解を招きやすい「再犯率」と「再犯者率」の違いについて説明した上で,「再犯率」の意味を正確に理解する上で重要なポイントについても考えて…